とやま中小企業チャレンジファンドが“リニューアルオープン” 中小企業成長応援ファンド TONIO Web情報マガジン 富山

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とやま中小企業チャレンジファンドが“リニューアルオープン”

中小・小規模企業支援を幅広く、きめ細やかに

「小さな元気企業応援事業」(令和6年度)の助成
を受けてリニューアルされた株式会社竹林堂分家
のホームページ(写真上)と、同事業(令和3年度)
の助成を受けてパッケージデザインを開発した
株式会社川村水産の「ほたるいかの沖漬け」等
(写真下)。

 「公的機関の産業支援策にしては、割と柔軟に対応してくれて、使いやすい助成事業だ」
と企業者の間で評判がよかったのが当機構の「とやま中小企業チャレンジファンド事業」だ(以下、「チャレンジファンド」と略す)。
 その始まりは平成24年度にさかのぼる。県内11の金融機関(北陸銀行、富山第一銀行、富山銀行、富山信用金庫、高岡信用金庫、新湊信用金庫、にいかわ信用金庫、氷見伏木信用金庫、砺波信用金庫、石動信用金庫、富山県信用組合)と富山県が出資してファンドを設置。その運用益を原資に、翌25年度から10年間、富山県内の中小企業・小規模企業者の技術や商品の開発、販路開拓などを支援するようになった。
 助成事業の原資は、税金ではなくファンドの運用益であるため、2カ年度に渡る事業が可能になった。それも、例えば当初には初年度100万円、次年度100万円の事業計画を立てていたものが、事業の進み具合により、初年度90万円、次年度110万円と認可助成額の枠内で若干の変更をすることができるようになったのだ。
 このように柔軟な対応が可能な助成制度であったため、出資に協力いただいた県内金融機関は、「ウチの得意先の事業の進展に役立つ」と「チャレンジファンド」を積極的に紹介し、申請書類の作成支援なども行ったのだった。

800件を超える事業を助成

株式会社リバン・イシカワは「ものづくり研究開
発支援事業」(平成29年度)の助成を受けて、
図面がない金型の設計図をリバースエンジニア
リングにより復元する技術を開発。金の龍を3D
スキャナーで読み取り、銀の龍を復元した(写
真上)。写真下は、有限会社中村海産が「地域
資源活用事業」(平成30年度)の助成を受けて
デザイン開発した、みりん干しをふりかけにし
た「みりふり」のパッケージ。

 「チャレンジファンド」の具体的なメニューの概要を紹介しよう。
 「ものづくり研究開発支援事業」は、産学官連携のような大掛かりなものではなく、企業単独での研究開発を支援するもの。「スタートアップ支援事業」は県内におけるスタートアップのロールモデルを目指す事業を伴走支援するものだ。
 「小さな元気企業応援事業」は、県内の小規模企業者の新商品・新技術開発、海外・首都圏向け販路開拓、人材育成などを助成し、「地域資源活用事業」では、産地の技術や農林水産品、観光資源等の地域資源を活用した新商品開発等を支援してきた。
 「農商工連携推進事業」では、中小企業者等と農林漁業者が連携し、双方の経営資源を活用して行う新商品・新サービスの開発・販路開拓をサポート。「販路開拓挑戦応援事業」では、県外または国外の見本市への出展を後押してきた。
 「見本市等共同出展事業」は、「富山県見本市共同出展実行委員会」に費用を助成し、県内中小企業の見本市等への共同出展、県内ものづくり産業の魅力や集積等についての広報、県内企業の受注獲得などをサポートするものだ。
 「チャレンジファンド」は、10年計画でスタートした。そのため令和4年度の事業終了後、金融機関からの出資額を返済したが、運用益残を原資に令和5〜7年度も事業を継続。本年度再び、金融機関と県からファンドへの出資を得て、新しく「中小企業成長応援ファンド事業」(以下、「成長応援ファンド」と略す)が始まった次第だ。
 ちなみに「チャレンジファンド 」には、総数1,321件の応募があり、852件の事業に約5億8000万円(予定、一部の事業は進行中)が助成された。

伝統工芸産業も支援するように

株式会社北熱が「販路開拓挑戦応援事業」
(国外、令和5~6年度)の助成を受けて、タイの
展示会で金型の熱処理技術を紹介した様子(写
真上)と、TSK株式会社が同事業(県外、令和4
年度)の助成を受けて、物流を合理化する「トラ
パレ」を紹介するために出展した「国際物流展
2022」の様子(写真下)。

 “リニューアルオープン”にあたっては、「チャレンジファンド」に4つの新規事業が加わった。その概要を紹介しよう。
 「地域資源等を活用した新商品・新サービス開発支援事業」では、産地の技術や農林水産品、観光資源などを活用した前向きな取り組みを幅広くサポートし、「伝統工芸産業支援事業」では、歴史ある伝統工芸の継承・振興を図るため、県内の伝統工芸品(国指定/高岡銅器、高岡漆器、井波彫刻、庄川挽物木地、越中和紙、越中福岡の菅笠。県指定/越中瀬戸焼、高岡鉄器、高岡仏壇、とやま土人形、富山木象嵌)を活用した新商品・新サービスの開発、および販路開拓に向けた取り組みを後押し。伝統工芸品も地域資源のひとつであるが、前記「地域資源等を活用した新商品・新サービス開発支援事業」(支援上限額200万円)より「伝統工芸産業支援事業」(支援上限額300万円)の支援上限額が100万円上回っており、伝統工芸産業復興にかけた意気込みが伝わってくるようだ。
 「事業承継応援事業」は、経営者の高齢化・後継者不足等に伴い、承継を契機とした新たな商品開発や設備投資など企業価値向上に向けた取り組みを支援するもの。県にも事業承継関連の補助金があるが、診断・課題分析委託料や承継契約書、譲渡契約書の策定費用が対象となっている。当機構の「事業承継応援事業」は、承継前に社内の設備を更新するなど、事前の取り組みを応援するものだ。この事業承継には、親族間の承継の他、従業員やM&Aによる第三者への承継も含まれるという。
 「小規模事業者事業再建支援事業」は、令和6年能登半島地震で被害を受けた県内小規模事業者による事業再建の取り組みを支援するもの。ただしこの支援事業は、令和8年度限りと予定されているため、支援を希望する事業者は早期の対応が必要といえる。
 令和8年度がスタートして数カ月が経過した。年度当初より新しい「中小企業成長応援ファンド」を紹介したところ、多数の事業者から問い合わせをいただき、すでに採択が決まって事業に取り組んでいる企業もある。当機構のホームページやメルマガ等を確認していただき、多くの方々のご利用を願うところだ。

新旧助成メニューの比較表

○問合せ先:(公財)富山県新世紀産業機構 経営支援課
所 在 地:富山市高田527 情報ビル1F
TEL:076-444-5605
FAX:076-444-5646
URL:https://www.tonio.or.jp/

作成日  2026/10/29

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