「アジア経済交流センター」へと名称変更 アジア経済ジャーナル 中国研究会 富山県海外販路開拓サポートデスク TONIO Web情報マガジン 富山

TOP > 特集 > 「アジア経済交流センター」へと名称変更

TONIO主催のイベント等の概要をご紹介。TONIOの視点は、ビジネスのトレンドをうかがい知る羅針盤。

「アジア経済交流センター」へと名称変更

 

 2018年4月、「環日本海経済交流センター」は、「アジア経済交流センター」へ改称した。改称前の環日本海経済交流センターは、富山県と環日本海地域の国々との経済交流を促進するため、1993年10月富山県に設置された環日本海貿易交流センターを前身とし、2004年にその機能を一層強化するため、富山県新世紀産業機構の一部門としてスタートした。以来、環日本海諸国を中心とした海外へのビジネス展開を支援してきたが、リーマンショックや中国リスク回避(チャイナプラスワン)の影響などにより、東南アジアの国々への投資・販路開拓のニーズが次第に高まってきたことを受け、環日本海経済交流センターは、アジア経済交流センターへと名称を改め、支援のさらなる充実を目指して新たなスタートを切ったところだ。
 今回のTONIO Newsでは、アジア経済交流センターの事業を紹介する。

「アセアン勉強会」の開設

アセアン地域でのビジネスの経験を生かした「アセアン勉強会」を
企画中の鎌田慶昭アジア経済交流センター長。

 まずは、新センター長の就任に伴い、「アセアン勉強会」(仮称)を今年度に開設する予定である。講師は今年4月にアジア経済交流センターのセンター長に就任した鎌田慶昭氏だ。鎌田センター長はかつて三井物産(株)で、中国や韓国、東南アジアの国々とのビジネスでは席を温める暇もないほどに飛び回り、インドネシアでは駐在員として、ベトナムでは事務所長として滞在した。後には、その経験を買われて、ジェトロ・ジャカルタ事務所でアドバイザーとして勤めた経歴も持っている。
 「ジェトロ・ジャカルタには三井物産からの出向も合わせて7年半近く在籍し、インドネシアへの進出を検討している日本企業をサポートしていました。中には富山から視察にこられた方々もおり、それぞれの方が関心を持っておられるインドネシアの産業の動向や可能性などについてお話しました」と、当時を振り返って鎌田センター長は語る。その鎌田氏が、今度は「迎え入れる側ではなく、送り出す側のサポートをしてみたい」という動機から、「アジア経済交流センター」のトップに就任し、県内企業のアジアでの展開を支援したいという。アセアン勉強会の方向性や就任に当たっての抱負について尋ねると、以下のような答が返ってきた。
 「ひと口にアセアンといっても10カ国あり、文化や歴史、ビジネスの環境はそれぞれ違います。そこでアセアン勉強会では、10カ国を俯瞰するような視点に立ったり、あるいは、一部の国の産業をクローズアップして、日本からの参入の可能性や障壁を分析したりすることなどができないかと思っています。それぞれの地域の専門家を招く、あるいはそれぞれの地域への進出経験のある企業の方に事例を発表してもらうなどもいいのではないか、といろいろ思案しているところです。また、個別の投資や販路開拓のご相談につきましては、商社やジェトロ時代のネットワークも活用して、県内企業の皆様の現地での展開の一助になれるよう努めてまいりたいと思っています」

中国への理解を深め、中国に関心のある県内
企業の情報交換の場とすることを目的とした
勉強会「中国研究会」は月に1回開催している。

 また、月に1回程度、開催している「中国研究会」は、すでに中国で展開している、あるいは今後の展開を予定している県内企業から注目されている勉強会だ。講師は、当センターの藤野文晤顧問が務める。
 かつて、伊藤忠商事(株)に在職されていた時、日中の経済交流のため尽力していた藤野顧問は中国政府や経済界要人との交流がいまだに盛んで、貴重な情報なども集まってくる。中国研究会ではそうした情報とともに、独自の視点も踏まえ、幅広く情報提供している。
 貿易や投資に関するコンサルティングでは、前出の鎌田センター長は東南アジアを中心に、また、藤野文晤顧問は中国全般を対象にアドバイスを担当している。さらには、森岡裕アドバイザーはロシア、宮本敏和アドバイザーは現地の労務や課税制度、契約、そして貿易実務や現地法人設立に当たっての法務などについて支援する体制が整っている(ただし事前予約が必要)。

海外販路開拓の支援

昨年11月に販路開拓サポートデスクに就任した福井孝敏アドバ
イザー。「ご相談で多いのは、自社製品の輸出に関するもの」と
半年あまりを振り返る。

 海外への進出や販路開拓の支援については「富山県販路開拓サポートデスク」や「貿易・投資コンサルティング」を通じて、県内の中小企業の海外販路開拓に関するご相談にアドバイスをしている。販路開拓サポートデスクの主な支援メニューは以下の通りだ。
・海外販路開拓に関する各種相談への対応
・海外展開有望企業の掘り起こしおよび海外販路開拓戦略の策定支援
・海外取引先開拓支援
・富山県がタイ(バンコク)、台湾(台北市)に設置した、海外ビジネスサポートデスクと連携した現地企業とのマッチング支援 等
 これまで、上記メニューを活用した県内企業の海外での工場建設や販路開拓を支援させていただいた。福井アドバイザーは、かつては伊藤忠商事(株)で中国や東南アジアの国々への機械・プラント等の輸出を担当した。定年後は、そのキャリアを生かしてジェトロに勤務し、日本企業のタイ、ベトナムなどへの投資・貿易についてアドバイスを行ってきたという経歴の持ち主だ。
 福井アドバイザーが語る。
 「サポートデスクに就いてからのご相談のほとんどは、自社製品を中国や東南アジアの国々に輸出したいというもので、相談企業の製品や希望される輸出先に合わせてアドバイスさせていただきました」と就任からの半年あまりを振り返り、「富山県の企業は主に機械、金属、化学、食品等の分野で海外でも有望な商品や技術を持っているところが多いと感じています。私がこれまで培ってきた知識や経験が、1社でも多くの県内企業の皆様のお役に立ち、そして県内企業の成長のお手伝いができれば望外の幸せです」と続けた。

国支援機関との連携

 国がリーダシップを発揮して立ち上げた「新輸出大国コンソーシアム」である。中小企業が海外展開を図る上では、製品開発や国際標準化、販路開拓に至るまでの総合的な支援が必要なことから、各種の支援機関や専門家が連携して、より強力にサポートしようというもので、2016年2月、ジェトロに事務局が置かれてスタートした。
 当センターは、コンソーシアム発足当初に地域支援機関として参画。ジェトロや北陸環日本海経済交流促進会議(北陸AJEC)、国際協力機構(JICA北陸)等とも協力しながら、環日本海地域をはじめとしたアジア地域との経済交流を推進している。ちなみに新輸出大国コンソーシアムでは、2018年3月までの約2年間で、全国で7,088社が支援を受け、海外展開を図っている。

アジアのビジネス情報の提供

 また、アジア地域における貿易・投資等の経済活動を促進するため、アジア地域の情報を収集し、刊行物やインターネット等を通じて提供することだ。その一つが「アジア経済ジャーナル(旧 環日本海経済ジャーナル)」(年1回)の発行である。中国や、タイ、ベトナムといった東南アジアなどアジア地域の経済状況や投資環境を紹介している。情報提供者(執筆者)は当センターのアドバイザーの他に、現地の大使館やジェトロ(日本貿易振興機構)の関係者、あるいは現地に進出している日系企業のご担当者などに寄稿いただいたものだ。ホームページやメールマガジンでは、県内などで開催されるビジネス関連イベントなどの情報提供を行っている。

海外市場開拓の支援

 「経済交流ミッションの派遣」は、富山県企業の海外での市場開拓を支援する事業の一つだ。これは2004年に始まり、当初の派遣先は発展著しい中国の各都市であった。近年はそれに加え台湾、ミャンマー、ベトナム、タイなどにも足を伸ばしている。
 訪問に当たっては現地政府やジェトロの協力を仰ぎ、各地域の投資環境の説明を受けたり、工業団地や流通の拠点を視察したりし、また先駆けて当該地域に進出した富山県関連企業を訪問し、工場建設や販路開拓の経緯などをうかがい、ビジネス拡大に直結する機会を提供する。今後もアジア地域への経済ミッション団の派遣を予定している。

「海外バイヤー招へい商談会」

「海外バイヤー招へい商談会」では、バイヤーと県内企業の
担当者が相対してテーブルにつき、通訳や商談サポート役が
付き添う形で行われる。

 成長著しいアジアをはじめとする海外への市場開拓を進めたいと考える県内事業者を支援する事業である。毎年、富山県が長野県、岐阜県と連携し、食品、雑貨や工芸品分野のバイヤーを海外から招へいして商談会を行っている。
 バイヤーは、アジア各国の他に、アメリカやヨーロッパから招くこともあり、毎回、10社前後が来日する。富山県内からは毎回20社前後が参加して、複数の海外バイヤーとの商談に臨み、最近ではいくつもの県内企業が輸出への糸口をつかんでいる。県内にいながら海外バイヤーに自社商品を売り込むことができるこの商談会は、海外企業との取引経験が少ない企業にとって絶好の機会である。
 なお、2018年度は7月と10月に開催する。

富山県ものづくり総合見本市の開催

2017年、総合見本市の会場・テクノホール(富山産業展示館)に新館(西館)が増築され、「富山県ものづくり総合見本市2017」は、こけら落としのイベントとなった。写真は開会式の様子と、中国から参加した企業のブースを訪ねる県内企業の調達担当者。

 続いては「富山県ものづくり総合見本市」の開催についてだ。
 当センターでは、北東アジア地域の経済活性化と県内企業のビジネス機会の拡大を図るため、平成11(1999)年度からNEAR21(北東アジア経済交流EXPO)を開催してきた。平成22(2010)年開催の第6回目より、「富山県ものづくり総合見本市」として、(一社)富山県機電工業会主催の「とやまテクノフェア」と同時開催してきたが、8回目となる「富山県ものづくり総合見本市2015」からは両イベントを統合し、ものづくり県富山を強力にPRするとともに、これまで別会場であった国内企業と海外企業を同一会場に配置するなどして、国際的なビジネス機会の創出を図ってきた。
 見本市会場では関連行事として、各種講演の他に海外投資環境セミナーや海外バイヤー招へい商談会、メーカープレゼン、企業研究ラリー、ものづくり教室、全日本製造業コマ大戦などが開催され、来場者は年々増加している。2017年の見本市では過去最高の24,566名の方々が会場に足を運んだ。

販路開拓挑戦応援事業(国外分)

 当センターのとやま中小企業チャレンジファンド事業「販路開拓挑戦応援事業(国外分)」では、県内中小企業者の販路開拓を支援するため、海外展示会への出展、現地での市場調査等に対し助成を行っている。2018年度の場合は上限50万円、助成率は事業費の1/3以内、出展のための小間代や展示物の輸送料、職員の旅費、そして外国語パンフレットの制作・印刷費などが助成対象経費となっている。
  *   *   *
 アジア経済交流センターでは、県内企業からのあらゆる海外展開のご相談に、ワンストップサービスで応える体制を整えるとともに、県やなどとも協力しながら、県内企業の海外展開をより一層サポートしていく所存だ。

○問合せ先
(公財)富山県新世紀産業機構 アジア経済交流センター
所在地 富山市高田527 情報ビル2F
TEL 076-432-1321  FAX 076-432-1326
URL http://www.near21.jp/

作成日  2018/09/25

このページのトップに戻る

Copyright (C) 2005-2013 Toyama New Industry Organization.All Rights Reserved.