第38回 ケロッピアーミー  創業補助金 TONIO Web情報マガジン 富山

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第38回 ケロッピアーミー 

フリーマーケットへの出店からお店を持つまでに
差別化を図るために支援機関の方と知恵を出し合った

三個さんがチェンマイに滞在中に制作した刺繍絵。現在、他のビ
ジネスに生かせないか検討中。

 「これ、かわいいでしょう。タイで見つけた雑貨なんだけど、こういうの日本で売れそうじゃない?」
 バックパッカーとして世界を旅した後、刺繍作家として作品を作るためタイのチェンマイに住んでいた三個(さんが)由起子さん。その三個さんから黒瀬明香さんに届いたのが冒頭の一文。メールにはカラフルでかわいらしい、一見タイを感じさせない雑貨の画像も添付されていた。
 高校の時から気の合った2人。「いずれ一緒に店を持ちたい」と子どもながらの夢を語っていたのだが、それが一歩近づいた瞬間であった。

「仕入れ先は、手仕事が現在の生活にも根
付き、昔からの習慣を大切にしている国々」
と同店代表の三個由起子さん。

 「やろう、やろう。フリーマーケットで売ってみよう」と返信した黒瀬さんはさっそく、フリーマーケット出店の申込みをし、タイ、インド、マレーシアなどから仕入れた雑貨を中心に平成23年8月のスキヤキ・ミーツ・ザ・ワールドの会場で販売したのだ(スキヤキ・ミーツ・ザ・ワールド/毎年8月、南砺市福野で、アジア・アフリカ・中南米から集ったミュージシャンとともに開催される音楽の祭典)。
 会場は暑かった。気温もさることながらその熱気もすさまじく、2人のコーナーは、商品の品切れが続出するほどの人気ぶり。イベント終了時には商品はほとんど残っておらず、お客さんからの「こういうお店を富山でやってください」という何気ないリクエストから実店舗を持つということを期待したほどだ。
 これ以降、県内各地のフリーマーケットに出店するようになった2人。「スキヤキ」ほどではないものの、どの会場でも商品が売れ、「実店舗を構えたい」という思いが強くなった。

自分達の思いを後押ししてくれた

三個さんの良き相棒である黒瀬明香さん。
現地への買い付けは、2人が納得したもの
を仕入れるようにしているらしい。

 夢が実現に向かって歩み出したのは、昨年(25年)のこと。知人を通じて、今のビルの前の入居者が5月中に引っ越すという知らせが入ったのだ。その報に接してスイッチがONになった三個さん。創業に向けて一気に時を刻み始めたのであった。
 「お店のある花水木通りは、中心部とは若干離れていますが、個性的なお店が並ぶ通りです。この通りには、同じような志で創業された方々がいらっしゃいます。沿道のお店の店主は仲が良く、『七夕祭り』や『花水木散歩』というイベントを催し、お客さんとコミュニケーションを図り自分の店もアピールできる機会があります。そういうモチベーションの高い方々と協力し合った方がいいと思い、ここが空くという情報が入って、俄然やる気がわいてきたのです」(三個さん)

タイの布地や衣類などの問屋の店頭。

 公的な助成制度についても、年の初め頃より調査を開始。当初は、商店街活性化の助成金などを調べたものの、花水木通りはその適用外ということがわかった。そこで今度はネットでの検索を進め、「創業補助金」という国の補助制度にたどり着き、その窓口である当中小企業支援センターを訪ねたのだった。
 「この制度は、創業費用の補助が受けられるのはもちろんですが、認定支援機関に相談しながら創業計画を作り上げられるところに魅力を感じ、さっそく申込みさせていただきました」(三個さん)(認定支援機関/中小企業に対して専門性の高い支援を行うため、税務、金融及び企業財務に関する専門的知識や、支援に係る実務経験が一定レベル以上の支援機関を、国が認定するもの)
 その採択が決まったのは25年5月。ケロッピアーミーオープンに向けての大きなジャンプになったようだ。

買い付け仕入れにこだわるわけは……

ケロッピアーミーの入り口付近。

 2人は、他店との差別化を図るために、自分たちでの現地買い付けにこだわった。問屋経由で仕入れた場合は、仕入れに要する費用は分散され、売価を安く抑えることができる反面、他店と商品が重なる可能性は高くなる。そうなると、廉価販売で顧客の獲得を目指すことが多くなり、後発店としては苦しい。
 一方、自分たちで買い付けた場合は、商品の差別化は十二分に図れる。しかし返品はきかず、全て責任を持って、発注、商品の発送、管理を負わねばならず別なリスクや労力がついてくる。三個さん、黒瀬さんの2人は、オンリーワンのお店を目指すため、現地買い付けの道を選んだのだが、お店ではフリーマーケットの時ほどは売れなかった。

店内には衣類、食器などの雑貨が並ぶ。取材時には夏物として
タイを中心とした東南アジア製のもの

 「それはある程度は予想していましたが、それでも、現地買い付けの方がいい。富山の人って、『これしかない』という一点ものが好きでしょう。後発店はそうやってお店の差別化を図らないと生き残れないと思う」と黒瀬さんは言い、買い付けにこだわっているのだという。
 ただお店を構えることは、イベントへの出店とは違う。固定費がかかり、社会的責任もつきまとう。2人が認定支援機関に相談したのは、経営全般の他に、現地買い付けにこだわりつつも、リスクを軽減する方策はないかというものだ。
 「当店では、他のお店よりお客様との関係は密です。そこを生かして、お客様の欲しいものを買い付け代行してはどうかとアドバイスいただきました。」(三個さん)
 認定支援機関のアドバイスは2人に刺激を与えたようだ。物販だけでなく、ワークショップの開催や、旅行業法等に抵触しないよう配慮し、買い付け旅行のガイドをすることにもビジネスの可能性があるのでは……と模索するように。認定支援機関とともに織りなす、雑貨店経営の模様が、どう出るか楽しみなところだ。

所在地/富山県富山市南田町1-1-10
代表者/三個 由起子
資本金/個人創業
従業員/1人
事 業/輸入雑貨の販売、オリジナルデザインによる刺繍作品のオーダー制作など
TEL/090-9687-4870

作成日  2014/09/02

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