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“NEAR2008”今秋とやまテクノホールで開催決定  

第9回 世界をリードする環日本海経済交流
「的が絞られていてよい」と好評のNEAR
今秋とやまテクノホールで開催決定
NEAR2008
  
 NEAR2008の開催日が決まった。
 実施は平成20年10月29日(水)、30日(木)の2日間。展示製品を部品・材料に、また出展企業の地域を北東アジアに絞った展示商談会は全国的にも珍しいため注目を集めており、ちなみに前回06年の来場者のうち約4割が県外からの来場者となった。中には自動車メーカーや電気・電子、重機、製鉄など、日本を代表する大手サプライヤーメーカーの“調達担当者”も訪れて、調達先の開拓や情報収集に努めていた。
near2008開催案内
NEAR2008の概要紹介と申込書を
ダウンロードできます。


新しく華南地域にも出展要請

中国国際貿易促進委員会広州市分会(右)と同東莞市支会(左)での打ち合せの様子。NEAR2008への取組みは、いずれもたいへん熱心でした。
 前回の来場者アンケートでは、「展示製品が金属加工品に片寄っていないか」「長江デルタ以外の地域の企業も増やして欲しい」というご意見をいただいた。
 出展企業の募集は現地政府の産業育成・貿易促進機関(日本でいうとジェトロに相当する機関や県・市の商工労働部)の協力を得て行っているが、該当する分野の参加希望企業は基本的に受け入れる方針でいるため、年度によって多少の片寄りがあるのは事実だ。ただ当センターでは、多様な部品・材料企業の出展を求めており、昨年秋から暮に行った「NEAR2008inとやま出展勧誘」(中国4地域、韓国1地域)では、各機関・代表者等の反応から、多様な部品・材料企業の出展と新地域からの企業の出展に手ごたえを感じてきた。例えば、中国国際貿易促進委員会天津市分会では「医療機器の部材」の出展について打診があり、同広東省分会からは「IT機器の基板や匡体(プラスチック成形品)」について問合せがあった。また同浙江省分会も「金型や機械部品はもちろんのこと、樹脂製品をつくる会社に積極的に呼びかけ、前回の18企業以上の参加を目指したい」と意欲的な回答をいただいた。
 今回のNEARの特徴は、中国・華南地域の 企業にも参加を呼びかけ、それが実現しそうな点にある。年末に行った5回目の出展勧誘では、中国国際貿易促進委員会の広州市・東莞市・深セン市・珠海市などの各分会を訪問。展示商談会の概要説明、過去の実績などを紹介して、企業募集の協力を呼びかけた。広州市分会では、面談の前に資料を送った時点で既に市内企業に参加を呼びかけ、3社から説明会のアポイントを取り付け、また東莞市分会からは「地場企業の製品が日本市場で披露できるのは非常にいい機会」とNEARを高く評価していただいた。
 出展勧誘でさらに驚いたことは、「NEAR開催前に富山県内の企業を視察して、出展の準備をしたい」と申し出があったことで、初めて参加を検討している広東省深セン市の貿易促進委員会から打診があった。深セン市の事前視察については、5月15~17日の予定で準備が進められているが、各地域の熱の入れようがうかがえるだろう。

過去のNEARの開催実績
 
NEAR21
NEAR2002
NEAR2004
NEAR2006
開催日 平成11年10月13日~15日(3日間) 平成14年10月23日~24日(2日間) 平成16年9月7日~8日(2日間) 平成18年9月6日~7日(2日間)
来場数 6,700人 4,125人 4,324人 4,596人
対象国 中国、韓国、ロシア沿海地方、モンゴル 中国(遼寧省(瀋陽市、大連市等)、吉林省、山東省、天津省、無錫市) 中国(ハルビン市、遼寧省(瀋陽市、大連市)、山東省、天津市、無錫市、蘇州市、上海市) 中国(前回の各都市の他に、遼陽市、河北省、北京市、南通市、昆山市、温州市、杭州市、嘉善市)、韓国、ロシア沿海地方、モンゴル
出展業種 部品・材料、一般消費財 部品・材料 部品・材料 部品・材料
出展小間数 135 82 135 156
 
NEARの成果
 
NEAR2004
NEAR2006
出展企業数 82企業(団体) 117企業(団体)
会期中商談件数 1,238件 1,125件
商談状況 【開催直後調査】
・商談中件数 391件
・商談中金額 1,659万ドル

【1年半後追跡調査】
・成約件数  76件
・成約金額  1,298万ドル
【開催1ヵ月後調査】
・商談中件数 341件
・商談中金額 3,809万ドル
・成約件数  5件
・成約金額  73万ドル
【1年半後追跡調査】
  …実施中…
  NEAR2006の追跡調査は現在実施中であるが、ハルビン市のある企業(ベアリング等製造)は、120万ドル相当の商談を成約している。


調達先の開拓の他に社員教育に活用

 NEARが現地政府や貿易促進機関、そして企業から高く評価されるのは、表が示しているように成果が着々と現れているからだ。また、日本国内の多数の企業からも「総花的な展示会・物産展ではなく、部品・材料と的が絞られているから会場を回りやすい」と好評である他、以下に紹介するようなコメントも寄せられている。
 例えば愛知県にある鉄鋼メーカーの調達技術グループリーダーは、「展示品の中で非常に品質のよい製品を見つけ、関連会社にも情報提供して、現地の企業を訪問しました。既に取引を始めています。大都市圏で開催される類似の展示会は、中国・韓国に加え東南アジアに目が向き、日本に近い北東アジアの情報が少ない。また出展製品が多岐に渡るため的が絞りにくく、情報収集やサプライヤー発掘を目的としている立場としては、NEARは効率的に回れる展示会です」と評価していただいた。
 また、長野県にある機械メーカーの資材部長は、「既に中国・韓国の企業に部品の生産を委託しているが、よりよい委託先を探すために参加しました。結果として新しい取引先の開拓には至りませんでしたが、中国・韓国の企業の担当者から、技術レベルや現地の業界の情報を聞き出せたのは収穫でした」と、情報収集の機会として有効に活用している様子を明らかにしてくれた。
 また地元のある企業は、調達先の開拓ではなく、社員教育にNEARを生かしているという。語るのは富山市の(株)野中精機製作所(ベアリング用シールド板、同プレス金型設計・製造)の代表取締役社長である野中邦生氏。
 「日本の技術が進んでいると慢心することは、危険です。アジアの企業も、徐々に品質のいいものをつくりつつあることを意識しておくべきで、社長以下全員が参加しました。皆いい刺激になったようですから、今年も行く予定です」
 NEARのこうした活用法は当センターとしては想定外であったが、各社の技術力やモチベーションを高めるために役立つことは、主催者の一員としては嬉しい限りだ。
 出展の申込み締め切り(5月末)が近づいてきた。韓国やモンゴル、ロシア沿海地方の政府関係者や、中国国際貿易促進委員会の各分会、そして出展予定企業からの相談などが、メールなどによって頻繁に届くようになり、NEAR2008の準備も本格的に動き出した。
 当センターのHPやNEAR専用のHPで、開催にあたっての詳細を適宜お知らせしていきます。皆様のご来場をお待ちしています。

2日間で4600人あまりの来場者があったNEAR2006の様子。各所に通訳が配されて、来場者の問い合わせにも、十分に答えていました。

○問合せ先
[(財)富山県新世紀産業機構 環日本海経済交流センター] 
 TEL 076-432-1321(代)
 当センターURL http://www.near21.jp/
 NEAR2008専用URL http://www.near21.jp/near2008/


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