第24回 株式会社サンセイ |
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ロケットの断熱用に開発された塗料
塗り方を工夫して効果up、売上げup |
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「いやー、あの人たちのネットワークはすごい。大きな会社でも、担当部署に電話を入れ、我々にプレゼンテーションの機会をつくってくれる。富山の一中小企業が、上場企業の担当部長、担当役員の前で自社の商品・技術をPRできるなんて夢みたいな話だ」
そう興奮気味に語るのは、ダクト施工が主な業務である、サンセイの川口義春社長。このコメントは、当機構の中小企業販路開拓マッチングコーディネート事業による支援を受けて、複数の上場企業の担当者を紹介され、その工場の屋根に同社が扱う遮熱・断熱塗料「ガイナ」を用いての、省エネ提案を行った時のことを思い出して発したものだ。
ガイナは、JAXA(独立行政法人宇宙航空研究開発機構)がH-2ロケット用に開発した技術を民生化したもの。サンセイはJAXAが契約した商社よりその塗料を提供されている1社であるが、塗装の仕方を独自に工夫して、その効果を一層高めたため一躍注目を集めるようになった。
しかし、ここまでの道のりは、平坦ではなかった。
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遮熱・断熱塗料が塗装された工場の屋根の例。日射エネルギーを反射し、建物全体の熱負荷を低減する。 |
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