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第6回 株式会社ニッテク  

第6回 株式会社ニッテク
マイクロカプセルの技術を応用して陶芸界に旋風
ロール紙自動繰り出し装置では、日本、米国で特許を取得

(株)ニッテクは平成16年10月に設立。接着剤内包のマイクロカプセルによる、ねじの緩み止め加工で定評のある(株)ニッセイテクニカの関連会社である。(株)ニッテクは次に紹介する分野で、新規独創的な事業展開を図っている。

カプセルの技術を応用した陶芸材料の開発

セラミックビーズ
焼き前 焼き後
マイクロカプセルの技術を陶芸の世界に応用できないかとひらめいた高島会長は、さっそく釉薬および塗料を内包したカプセルを、素焼きの陶器に塗布・付着させて焼いてみた。1230度前後で焼き上げると陶器に斑紋が浮かび、きれいに高発色となって現われたのである。
  従来の釉薬の概念を覆すこのカプセル入り釉薬は、「セラミックビーズ」と名づけられ、業界初の“置く下絵”として、国内大手の陶芸関係メーカーばかりか、海外からも注目されている。
  カルチャー教室の新講座に、オリジナルデザインの制作に、陶芸初心者の入門用などにも活用できる。絵の具に比べて何回も置直しが可能。さらに発色が違う。簡単下絵、新感覚の楽しさを味わうことができる。12色1セットでこの夏から販売を開始した。


家庭向けロール紙自動繰り出し装置も開発

パピィメートの開発を担当してきた飯島康雄さん。元はあるメーカーの技術者であったが、新しいことに取り組もうとする同社の社風にほれ込んで転職してきた。
(株)ニッテクが開発した製品に、もうひとつユニークなものがある。それは、ロール紙自動繰り出し装置。この装置を「パピィメート」と名づけ、当初は福祉施設や病院向けに販売してきた。
  今回、開発された改良型は「パピィメート」と名づけ、よりコンパクトでユニバーサルデザイン商品として、主に家庭向けに販売を開始している。
  「パピィメート」は、現在使用されているトイレットペーパーホルダーとは違い、スイッチを押すだけでトイレットペーパーを自動的に、かつ、あらかじめ設定された一定の長さで繰り出し、折りたたんで、カットする。ペーパーは市販のトイレ用ロール紙(JIS規格)を使用することができる。
 繰り出すペーパーの長さを選択(約60cm、約90cm、約120cm)することができるので、環境にやさしい製品である。製品の寸法は幅19cm、奥行き14.5cm、高さ34.5cmとコンパクト。電源はACアダプターを使用して、家庭用電源(100V)もしくは単三乾電池(4本)でもよい。
  特に片手が不自由な方、お年寄り、幼児、介護者などの負担軽減になる。身体に不自由のない健常者にとっても、より便利に利用することができる。
  キッチンペーパーとして利用することができ、使い方次第で用途が広がる。
  会長の高島さんは、創業前は政府系金融機関に勤める金融マン。今は若い技術者と一緒になって、新たな開発に向けて知恵を絞る毎日であるが、マイクロカプセルの開発・応用もパピィメートの開発も自社で行ってきた。「小さいことでも創意工夫し、挑戦せよ」と社員には毎日のように説いてきたが、誰よりも自分自身に言い聞かせてきたのかもしれない。

連絡先/株式会社ニッテク 〒930-0363中新川郡上市町和合30-1
TEL076-472-2340 FAX076-472-2355
URL http://www.nittech.jp/



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