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第16回 世界をリードする環日本海経済交流
会期迫る「富山県ものづくり総合見本市」
8月5日~7日いよいよ開催
  
 いよいよ間近に迫った「富山県ものづくり総合見本市—とやまテクノフェア2010・NEAR2010—」(8月5日(木)~7日(土))。総合テーマは「北東アジアからの発信—環境の時代を見すえた変革・創造・再発見」。一昨年のリーマンショックに端を発した世界同時不況も、国によっては“トンネルから抜けた”“抜けつつある”“もう少しで抜ける”と、そのステージはさまざまであるが、こうした総合見本市を契機に企業間の交流が促進し、経済の回復・活性化がより進む…、とその期待も高まるところであろう。それは前回のこのWeb Newsのコーナーに設けた「総合見本市開催案内・出展企業パンフレット・カタログ申込フォーム」からいただいた事前申込や事務局への問い合わせからもうかがえる。富山県内・近県はもちろんのこと、関東圏、中京圏、関西圏などに本社・工場を有する事業所からも、多数の事前申込をいただいた。

テクノフェア、NEAR同時開催でビジネスチャンス拡大

テクノフェア2007の様子
 それでは最終的に決まった出展企業の概要を交えながら、改めて「富山県ものづくり総合見本市」を紹介しよう。
 富山県は、日本海側随一の産業集積を誇る“ものづくり県”として知られてきた。勤勉な県民性や廉価な電力、そしてきれいで豊富な工業用水、自然災害の少なさなどが要因となって、自動車、機械、電機・電子、金属加工、樹脂、化学、医薬品などの製品・部品をつくる企業が集積し、その開発も盛んに展開。産学官の連携も進み、新しい技術でものづくりを牽引してきた。それを県内外にアピールしてきたのが「とやまテクノフェア」(奇数年開催)である。
 また富山県は北東アジアの主要都市への定期便を持ち、人と経済の交流には便利な地。大連・上海(中国)、ソウル(韓国)、ウラジオストク(ロシア)へは航空便が、大連・天津・青島・上海(中国)、釜山・蔚山・光陽・木浦(韓国)、ウラジオストク・ポストーチヌイ(ロシア)へは貨客船が定期的に運行され、いわばハブ化している。北東アジアでのその好立地と産業の集積を生かして催されてきたのが「NEAR(北東アジア経済交流EXPO)」(偶数年開催)で、県内外の企業のビジネスチャンスの拡大を図ってきたところだ。
 「富山県ものづくり総合見本市」は、今まで個別に開催されていたテクノフェアとNEARを同時に合同開催するもの。新規のビジネス交流の創出やその機会の増大、輸出入取引の拡大を図るために企画された。製品も部品も、そして技術も展示するこの総合見本市は、出展企業の募集段階から注目を集め、従来の本県と環日本海地域の国々の企業に加え、スイスのバーゼル、岐阜県、長野県、北海道からも新たに出展企業が名乗りを上げた。また中国からはサプライヤー企業だけでなくバイヤー企業も参加することになり、総合見本市は果実の実りやすい出展企業の構成となったわけである。

NEAR2008の様子


NEARにはサプライヤー企業だけでなくバイヤー企業も参加。商談ますます増へ

 「NEAR2010」(会場/富山市体育文化センター)の概要を少し詳しくみてみよう。出展数は過去最多の170社(団体含む、以下同)、展示品は工作・産業機械、自動車、電機・電子機器、精密機器などの部品のほか、鋳造・金型・金属加工品、プラスチック成形品、木製建材など各種の部材。特に経済の成長著しい中国からは148社(うち海外企業と取引実績ある企業は約130社、日本企業と取引実績ある企業は約90社)が集結することとなった。
 今回のNEARの何よりの特徴は、先にも触れたが日本企業へ部品・部材を供給する企業(サプライヤー)だけでなく、日本企業から高品質で安全な部材および製品を調達することを希望している企業(バイヤー)が24社も出展していること。調達希望アイテムは自動車、機械、電機・電子機器の各種部品にはじまり、食品(粉ミルク)、工業用インク、台所用品、女性用ファッション衣類など多岐にわたり、仕入先だけでなく販売先開拓の絶好の機会になるビジネスショーとなった。
 そのため従来のNEARにも増して商談希望の増加が予想されるため、NEAR公式サイトからの事前商談予約の他、商談希望エントリーシートを作成して県内企業約2000社に配布。FAXでの申し込みも可能にしたところだ。また会場では、米国やスイスなど最先端技術を有する外国企業とのビジネスマッチングを支援する、対日投資ゾーンが設けられるほか、会場前広場では、次世代型移動手段として注目されているセグウェイ(電動立ち乗り二輪車)の試乗コーナーや環日本海諸国を紹介するイベントなども企画。内容をより充実させたNEARに期待していただくとともに、県内外の企業関係者の皆様のご来場をお待ちするところだ。

NEAR2010に出展する中国企業の特長 NEAR2010に出展する韓国・ロシア・モンゴル企業の特長 バイヤー企業が求める主な調達希望アイテム


カウントダウンとともに期待が高まる

NEAR2008の商談風景。会場には通訳が配置され、商談を支援してくれる。
 一方の「とやまテクノフェア2010」(会場/テクノホール)には140社が出展して、機械・金属や電機・電子機器などの製品・加工部品、ロボットなどを展示。また特別企画展示として次世代自動車(エコカー、EV車、ハイブリッドカーなど)の展示および試乗会の実施、新エネルギー・環境技術、航空機産業部品展(炭素繊維材料部品など)、次世代IT・モバイル技術展など低炭素社会に向けた興味ある展示も予定されている。
 また今回の総合見本市では、テクノホール(テクノフェア会場)から富山市体育文化センター(NEAR会場)への誘導路に「とやま新ビジネスおもしろ市」と題して、当機構が行っている「とやま起業未来塾」修了生による新事業・新サービスの紹介・展示コーナーも設置。起業あるいは新事業を立ち上げたばかりの9社(予定)も出展するので、そこでもビジネスチャンスをうかがっていただきたいところだ。
 「富山県ものづくり総合見本市」開催のカウントダウンが始まった。元々、ものづくりへの情熱の熱い富山県だが、会期が迫るとともに出展企業の期待が高まり、また来場予定者の関心も強くなっているようだ。NEAR2010、とやまテクノフェア2010の両会場では熱気を帯びた商談が予想され、富山の夏はますます暑くなりそう。その熱気が、一部に依然と残る“先行き不透明な雲”の水蒸気を蒸発させることを願うばかりだ。
 では会場でお目にかかりましょう!!

○問合せ先
[(財)富山県新世紀産業機構 環日本海経済交流センター]
 所在地 富山市高田527 情報ビル2F
 TEL 076-432-1321  FAX 076-432-1326
 当センターURL http://www.near21.jp/
作成日2010.07.14

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