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「アジアの包装機器市場はこれからが期待できる」と抱負を語る花方淳副社長。 |
まずは株式会社ハナガタ。包装機器の製造販売で、国内はもとより欧米(アメリカ中心)でもビジネス展開してきた同社は、数年前からアジアの市場に注目。中国・台湾等で行われた展示会には、ここ5年ほどの間に10回近く出展してきた。出展したいずれの業界も、商品の包装は徐々に進んでいるもののほとんどが手作業で、機械化による「合理化の提案」をしながらの出展であった。
ところが、同社が今回出展した「チャイナビューティーエキスポ2008」(5/20~22、上海)に関連するような、化粧品やスキンケア商品などの業界では包装があまり進んでいない。メーカーがその必要性を最近認識し始めたところで、いずれにしても化粧品・スキンケア商品業界へは包装そのものを一から説得するに等しかった。
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チャイナビューティーエキスポ2008の様子。デモンストレーションで機械を動かすと、ブース周辺は人であふれたという。 |
「店頭で、香や色を確かめるためにお客さんが商品を試用し、そのまま元に戻すことがあるようです。そうすると、内容量が減ったり、試用した痕跡が残って、売れなくなる。あるいは返品になる。人を雇って、試用を防ぐようにしている小売店もあり、包装の要望も一部には起こりつつあるようです。当社としては、『簡単なシュリンク包装をして出荷したらいいのでは…』というご提案をメーカーにさせていただきました」(花方淳副社長)
合理化の提案の場合は、その前提として手作業とはいえ包装作業の事実はある。ところが今回の場合はそれがなく、従来の出展よりはリスクは高いというわけだ。
チャイナビューティエキスポ2008への出展を検討していたちょうどその時、「中国見本市出展支援事業」を案内するチラシを入手。同社ではさっそく環日本海経済交流センターを訪れて、申し込んだのであった。
ブース来場者の中から、名簿に記入していただいたり、名刺交換した方は150人余に及ぶ。初期的な商談は45件行った。展示会終了後は、その見込客を中心にフォロー営業を続け、「5社との商談が継続中」(21年2月末時点)ということだ。
「中小企業にとってはこうした支援事業はたいへんありがたく、『がんばってチャンスをものにしてきなさい』と後押しされているようなものです」と花方副社長は語り、「今度は、中国の太陽電池業界の展示会(PV EXPO上海 09/5/6~8)への出展を決めました」と続けた。
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同展示会で紹介した包装機器。 |
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