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中国国際貿易促進委員会広州市分会(右)と同東莞市支会(左)での打ち合せの様子。NEAR2008への取組みは、いずれもたいへん熱心でした。 |
前回の来場者アンケートでは、「展示製品が金属加工品に片寄っていないか」「長江デルタ以外の地域の企業も増やして欲しい」というご意見をいただいた。
出展企業の募集は現地政府の産業育成・貿易促進機関(日本でいうとジェトロに相当する機関や県・市の商工労働部)の協力を得て行っているが、該当する分野の参加希望企業は基本的に受け入れる方針でいるため、年度によって多少の片寄りがあるのは事実だ。ただ当センターでは、多様な部品・材料企業の出展を求めており、昨年秋から暮に行った「NEAR2008inとやま出展勧誘」(中国4地域、韓国1地域)では、各機関・代表者等の反応から、多様な部品・材料企業の出展と新地域からの企業の出展に手ごたえを感じてきた。例えば、中国国際貿易促進委員会天津市分会では「医療機器の部材」の出展について打診があり、同広東省分会からは「IT機器の基板や匡体(プラスチック成形品)」について問合せがあった。また同浙江省分会も「金型や機械部品はもちろんのこと、樹脂製品をつくる会社に積極的に呼びかけ、前回の18企業以上の参加を目指したい」と意欲的な回答をいただいた。
今回のNEARの特徴は、中国・華南地域の 企業にも参加を呼びかけ、それが実現しそうな点にある。年末に行った5回目の出展勧誘では、中国国際貿易促進委員会の広州市・東莞市・深セン市・珠海市などの各分会を訪問。展示商談会の概要説明、過去の実績などを紹介して、企業募集の協力を呼びかけた。広州市分会では、面談の前に資料を送った時点で既に市内企業に参加を呼びかけ、3社から説明会のアポイントを取り付け、また東莞市分会からは「地場企業の製品が日本市場で披露できるのは非常にいい機会」とNEARを高く評価していただいた。
出展勧誘でさらに驚いたことは、「NEAR開催前に富山県内の企業を視察して、出展の準備をしたい」と申し出があったことで、初めて参加を検討している広東省深セン市の貿易促進委員会から打診があった。深セン市の事前視察については、5月15~17日の予定で準備が進められているが、各地域の熱の入れようがうかがえるだろう。
過去のNEARの開催実績
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NEAR21 |
NEAR2002 |
NEAR2004 |
NEAR2006 |
開催日 |
平成11年10月13日~15日(3日間) |
平成14年10月23日~24日(2日間) |
平成16年9月7日~8日(2日間) |
平成18年9月6日~7日(2日間) |
来場数 |
6,700人 |
4,125人 |
4,324人 |
4,596人 |
対象国 |
中国、韓国、ロシア沿海地方、モンゴル |
中国(遼寧省(瀋陽市、大連市等)、吉林省、山東省、天津省、無錫市) |
中国(ハルビン市、遼寧省(瀋陽市、大連市)、山東省、天津市、無錫市、蘇州市、上海市) |
中国(前回の各都市の他に、遼陽市、河北省、北京市、南通市、昆山市、温州市、杭州市、嘉善市)、韓国、ロシア沿海地方、モンゴル |
出展業種 |
部品・材料、一般消費財 |
部品・材料 |
部品・材料 |
部品・材料 |
出展小間数 |
135 |
82 |
135 |
156 |
NEARの成果
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NEAR2004 |
NEAR2006 |
出展企業数 |
82企業(団体) |
117企業(団体) |
会期中商談件数 |
1,238件 |
1,125件 |
商談状況 |
【開催直後調査】
・商談中件数 391件
・商談中金額 1,659万ドル
【1年半後追跡調査】
・成約件数 76件
・成約金額 1,298万ドル |
【開催1ヵ月後調査】
・商談中件数 341件
・商談中金額 3,809万ドル
・成約件数 5件
・成約金額 73万ドル
【1年半後追跡調査】
…実施中… |
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NEAR2006の追跡調査は現在実施中であるが、ハルビン市のある企業(ベアリング等製造)は、120万ドル相当の商談を成約している。 |
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