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日中韓ロボット研究者交流ワークショップ  

第27回 特別編
 第3回日中韓ロボット研究者交流ワークショップ
 「アジアの発想とロボティクス」

平成20年9月30日、宇奈月国際会館「セレネ」において、日中韓3カ国の、先端的なロボット研究者、ロボット開発に取り組む企業などが一堂に会して、ワークショップを開催しました。各国の研究開発の現状や、産業界でのロボットの活用・活躍を紹介しながら、今後の可能性なども議論しました。写真構成でワークショップの様子を紹介します。
(日中産学官交流機構、富山県新世紀産業機構、中国科学技術部高新技術発展及産業化司、韓国知識経済部の共同主催)

開会挨拶/福川伸次氏
(日中産学官交流機構理事長、機械産業記念事業財団会長)
来賓挨拶/阮湘平氏
(中華人民共和国駐日本大使館参事官、代読:王挺 一等書記官)
各国代表者挨拶・中国/王田苗氏
(北京航空航天大学机械工程及自動化学院教授・院長)

各国代表者挨拶・韓国/呉尚録氏
(韓国科学技術研究院首席研究官)
各国代表者挨拶・日本/佐藤知正氏
(日中産学官交流機構ロボット部会座長・日本ロボット学会会長・東京大学大学院情報理工系研究科教授)
歓迎挨拶/福田敏男氏
(名古屋大学大学院工学研究科教授)

国家プロジェクトの紹介

(1)「次世代ロボット共通基盤技術」
松日楽信人(科学技術連携施策群次世代ロボット連携群副主監・東芝研究開発センター技監)


松日楽(まつひら)氏は、省庁間のロボット開発の連携のあり方と、ソフトの互換性などの共通基盤技術について解説しました。そして、近未来のロボットタウン・ロボットハウスを紹介。町や家につけられたセンサが人やロボットを感知して、サービスの提供や危険防止に役立つ様子をシミュレーションしました。

(2)「中国の国家プロジェクト」
譚民氏(中国科学院自動化研究所教授)


譚民氏は、2006年から2010年の科学院のロボット開発の方向性を、技術の高度化や応用、補助・介護に役立つロボット、そして危険を伴う現場で動くロボット、の3つにまとめました。また中国各地の大学や研究センターで開発されている実際のロボットも紹介し、マイクロロボットの研究開発の動向も解説しました。

(3)「韓国のロボット技術政策(研究、開発、ビジネス)
元榮浚氏(韓国知識経済部ロボットチーム長)


元榮浚氏は、2007年に10億ドル規模に達した韓国のロボット産業の現状と国のプロジェクトを解説しました。ロボット産業としてはサービスロボットに集中している様子。今、始まっているロボット開発のプロジェクトには、21世紀フロンティアプロジェクト(基礎技術構築)、ITコア技術プロジェクト(IT技術の開発応用)、次世代成長エンジンプロジェクト(技術の普及・産業の育成)、次世代ロボットプロジェクト(共通プラットフォーム技術の開発)があり、それらを解説しました。


会場・質疑応答の様子

当日の発表(発言)は英語を基本言語とし、同時通訳が行われました。また会場からは質問が相次ぎ、関心の高さがうかがえました。


特別講演

実際にロボットビジネス、ロボット開発を行っている企業、研究所より担当者を招き、ビジネスの動向や開発の方向性も紹介されました。

(1)産業用ロボットで先駆的な役割を果たしてきた安川電機の社長・利島康司氏に「ロボットのYASKAWAだからこそできる新市場開拓」と題してスピーチしていただき、産業用ロボットのさらなる可能性についても紹介していただきました。


(2) 愛知万博でトランペット等を吹いて人気者を博した、トヨタ自動車のロボット。その開発の経緯や、トヨタが目指すロボット開発について前線で指揮をとってこられた同社パートナーロボット部理事の高木宗谷氏に「次世代ロボットが未来を告げる」のテーマでお話いただきました。


(3) ロボットともコミュニケーションを図る…。こんな夢のような開発も試みられています。若菜弘充氏(情報通信研究機構けいはんな研究所知識創成コミュニケーションセンター長)は、「ネットワークロボットの研究」について語り、実用化の青写真も示されました。




日中産学官交流機構の会報(2008 年12 月 Vol.5 / No.1)もご覧ください。

作成日2008.12.26
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