第58回プラスチックフィルム研究会講座
プラスチック材料・加工のイノベーション、その現在と未来
【日 時】平成28年3月7日(月)、8日(火)10:30~16:50
【会 場】東京工業大学大岡山キャンパス西9号館コラボレーションルーム
【趣 旨】
近年、プラスチックフィルムは、一般工業・包装用途に加え、環境、エネルギー、光学、電子、医療等に機能性材料として、広範囲に用いられております。当研究会では、これら用途にフィルムを適用する際に求められる技術の基礎から応用までを検討の対象としています。
今回の講座は、機能化、自動車、包材、素材等の各分野における最新の研究内容を、第一線でご活躍されている先生方をお招きし、ご講演頂いています。多くの皆様にご参加いただき、今後のプラスチックフィルムの可能性を議論できる場になることを期待しています。
【内 容】
◆第1日 3月7日(月)<10:30~16:50>
1)CO₂分離膜の現状と未来
首都大院都市環境 川上 浩良
2)バイオマス由来のバリアシート<PLANTIC>多層ラミネート
クラレ 和田 良一
3)宇宙環境下で使用される高分子材料
-小型ソーラー電力セイル実証機「IKAROS」ポリイミドセイル膜材料の開発
JAXA 横田 力男
4)タイヤ用ガスバリア材料技術
横浜ゴム 原 祐一
5)次世代自動車に求められる高分子材料
大庭塾 大庭 敏之
◆第2日 3月8日(火)<10:30~16:50>
6)吸湿、アウトガス除去、酸素吸収フィルムの特徴と適用効果
共同印刷 小川 達也
7)有機EL照明用バリアフィルムの開発
コニカミノルタ 森 孝博
8)超薄板ガラス(G-Leafについて)
日本電気硝子 三和 晋吉
9)ゴムのように伸縮する不思議なガラス
旭硝子 稲葉 誠二
10)高分子ゲルおよびエラストマーの靭性と伸長性の向上
名大院工 竹岡 敬和
【所 感】
各々の開発は違うもののCNF(セルロースナノファイバー)の特徴でもあるガスバリア性を活かした商品の紹介が多く見受けられた。今後、商品開発にあたりCO2削減への取組み・課題解決は必須事項になるであろう。
COP21では平均気温上昇を1.5~2度未満に抑える目標を掲げている。厳しい達成目標をクリアするためこれまでの取組みに合わせてCNFを検討頂き、CO2削減という背景も併せてCNFの活用に期待したい。