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第2回 世界をリードする環日本海経済交流
中国の見本市出展を契機にマーケットの開拓を狙う

平成15年から実施している、当センターの「富山県内企業中国見本市出展支援事業」をご存じだろうか。この事業は、展示会出展を足掛かりとして中国での市場を開拓してもらおうというもので、当機構ではブース代(装飾費は含まず)の全額を助成。本年度は15社程度の出展支援を予定しているが、この夏、本事業を活用して、初めて海外での展示会に出展した日本マリンテクノ(株)を紹介しよう。


250社以上と名刺交換

同社の展示ブースと出品した「カムロック」。出展にあたっては、取引先の大連科球の協力を得た。

 同社が出展したのは、7月13~16日に開催された第19回中国大連輸出入交易会の企画展にあたる第12回大連国際工業部品・原材料展覧会。約1,000社が出展し、うち海外から参加した企業(現地に進出している企業は除く)は日本、マレーシア、英国、シンガポール、ポーランドなどの90社あまり。経済成長が盛んな中国の国情を反映して、会期中には約5万人が入場して盛況なものとなった。
  「日本で行われている産業展示会と全く変わりません。関連する業界の方がブースに立ち寄り、商品説明を聞くとともにパンフレットを持っていく。もちろん名刺交換もしました」
  ブースのスタッフとして、会期中日本から赴いた同社富山工場の見角仁司さんは振り返る。
  名刺交換した相手先は250社を超え、うち1社とはブースで即商談に入った。また、同社の現地での協力企業には会期終了後に多数の問い合わせが入っており、まずまずの手ごたえを感じたようだ。


手ごたえは十分に感じた

 もともと同社は、船尾管シール装置などの船舶用機器の生産をメインとし、今もそれには変わりないが、今回、大連で展示した製品は、昭和60年頃より事業の拡大で本格的に生産を始めた流体搬送継手(商品名:カムロック)。これはタンクからタンクローリ、または大きなタンクから小さなタンクへと液体もしくは気体を移す時、ホースと注入・排出口をワンタッチで繋ぐもので、土木工事の現場や食品、化粧品、医薬品の工場・生産ラインなどで使用されているものである。
  「ヨーロッパやアメリカには当社製品の販売ネットワークはあるものの、中国にはありません。開発著しい中国に、新しいマーケットとして可能性があるかを確かめるための出展でしたが、250を超える企業から関心を持っていただき、手ごたえを感じました」と同社OPW課(カムロックの担当課)の紙屋一義課長はいい、続けて「機構や県・ジェトロの大連事務所の方々に、中国でのビジネスの考え方などをアドバイスいただいたことがありがたかった。今後は前向きな形で事業展開を検討したい」と新たなマーケットに期待を寄せた。
  支援事業の詳細についてはホームページ(www.near21.jp/event/toyama/2005.htm)でも紹介しているが、当センターまでお気軽に相談を。環日本海地域でのビジネスの種が他にも豊富にあります。


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