支援のコツ FMとやま 2022年3月号

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 2022年3月号

テーマ「ドメイン(事業領域)

2022年2月5日放送分

 

 

ドメイン、事業領域について」
元々は生物学の用語ですが、わかりやすく言えば、縄張りのことです。魚のアユの友釣りという釣り方をご存じでしょうか?アユは縄張り意識が強く、自分の生存領域、つまり縄張りに他のアユが入ってくると追い出そうとするという習癖があり、それを利用した釣り方だそうです。
ビジネスになぞらえていうならば、自社の戦いの場、事業領域ということになります。
ビジネスには必ず相手がいます。事業領域である市場・マーケットには、相手としてお客様がいて、そのお客様の獲得を目指して戦う競争相手・ライバルがいます。生き残りをかけた戦いを、そこで繰り広げていることになります。お客様も、競争相手も、自社からすれば、外部の存在です。困ったことに、どちらもこちらの思う通りには動いてもらえません。こちらの都合のいいような行動や動きはなかなかしてくれません。さらには、こちらが提供する商品やサービスに対する、お客様の要望やニーズはどんどん変化します。その変化に適応していかなければ、ビジネスを続けることはできませんから、当然、競争相手の動きも変化します。その意味では、私たちはお客様を観る、競争相手の動きも観るという両睨みの経営が必要です。
市場のプレイヤーはお客様、競争相手と自社ですが、今、これからの時代、この三者だけでなく、事業に係る様々な利害関係者・ステークホルダーの存在も忘れてはいけません。自社の社員、パートナー企業、株主、投資家、金融機関といった存在です。自社の事業の存続という観点からは、ここにも配慮することが必要なことは申し上げるまでもないことです。
さて、以前から、企業の社会的責任とかが言われておりましたが、最近はSDGsとか環境経営とかに注目が集まっています。コンプライアンスという言葉も一般的になりました。社会の一員としての企業の振る舞いに、社会全体が関心を持っているということでしょう。
それでは、これからの「事業経営」に求められるものって何でしょうか?
社会の一員として企業が果たす責任として、社会に貢献し、社会と調和することが求められることは言うまでもありません。社会の中での存在意義がなくなれば、廃業するしかありません。でも、事業を始めた以上、お客様がおいでになる以上、そうそう簡単に事業をやめるわけにはいきません。SDGsは持続可能な成長・開発目標といった意味ですが、事業も続けていくことに意味があります。ただ、その道のりは平たんなものではありません。100年以上続いている企業でも、100年間同じことをやってきたわけではなく、そこには伝統と革新のせめぎあいがあったということです。社会の変化、とりわけお客様の変化に適応していくことは簡単ではありません。
そもそも事業の目的は、一言でいえば「顧客の創造」、お客様を創り続けることにありますが、言うは易く、行うは難しです。でも、今お付き合いのあるお客様を逃がさないこと、新たなお客様を獲得し続けること、それがなければ事業を続けることはできません。
では、皆様の事業にとってのお客様とは誰でしょうか、どんな存在なのでしょうか?
次回は、それについて考えてみたいと思います。

2022年2月12日放送分

 

 

「B2Cビジネスでのお客様との関係づくりについて」
今回は、皆様の事業にとって一番重要な存在で、皆様の事業で提供される商品やサービスの購入者であるお客様について、考えてみたいと思います。
「お客様は誰ですか?」とお尋ねしたら、皆様はどうお答えになるでしょうか?
お客様が個人の一般消費者なのか、法人のお客さとの取引なのかによって、B2C(ビーツ―シー)ビジネスとか、B2B(ビーツ―ビー)ビジネスという言い方もなされます。私たちが消費者として近くのお店やネットで買い物をするというのはB2Cですが、消費者の購買行動は大きく様変わりしています。モノ消費からコト消費への変化、所有から利用へ、さらにはシェアするなど生活に対する意識や様式・ライフスタイルが大きく変わってきています。特に、コロナの影響で、今後10年分の変化が一気に襲ってきたとも言われており、変化のスピード自体も速くなっています。ビジネスサイドからすれば、その変化への適応が遅れますと、生き残りが難しくなってしまうことになりかねません。
その意味で、事業を継続していくための最重要事項は、自社・自分のお店にとってのお客様は誰なのかを知り、その要求・期待に応え続けることと言えます。ただ、そうは言っても、業種業態によって違いはありますが、数多くのお客様がおいでになる場合、全てのお客様に喜んでいただく、満足していただけるように、商品やサービスを提供し続けるということには無理があるのではないでしょうか?ヒト・もの・カネ・時間・情報といった経営資源には限りがあります。
そこで、自社・自分のお店にとって重要なお客様を見出し、そのお客様の満足度を最大限に高めることによって、客単価・売上・利益を高めていくという考え方が出て来ます。誰が重要なお客様なのかという基準を明確化して、限られた経営資源を集中するということです。投資と効果という観点からは、必要な考え方と言えます。ただ、これを実現するためには、お客様に係るデータや情報を集め、それを分析するという作業が必要になります。お客様と接する機会や場面において、先ずはお客様の声を集める、それが不満の声であれば業務改善に役立てる、ありがとうと言った感謝の声であれば、それにつながったやり方を推奨し、定着させることになります。
重要なお客様と長く安定的な取引関係を維持できることは、企業の収益の基盤として重要です。長くお付き合いができれば、お互いの信頼関係・Win-Winの関係の構築にもつながります。
とはいえ、一人一人のお客様の立場からすれば、ご自分がどのくらいの頻度で購入しているか、どれだけの金額のお買い物をして売り上げに貢献しているかに関わらず、重要なお客として扱ってほしいというお気持ちはおありになるかと思います。不満を持たれたお客様が口コミで、それを発信されると、その悪影響は大きいですし、最近はSNSなどで、一気に拡散・炎上といった事態になりかねません。ですから、不満を持たれるような対応、明らかに差別的な取り扱いには十分注意が必要です。もし、お客様からクレームや苦情があった場合にどのような対応をするかについては、体制やマニュアルづくりも含めて、くれぐれも気をつけねばなりません。
今回は、B2Cビジネスでのお客様との関係づくりについてお話ししました。
 次回は、B2Bビジネスでのお客様との関係づくりについて触れてみたいと思います。

2022年2月19日放送分

 

B2Bビジネスでのお客様との関係づくりについて
 今回はB2Bビジネス、企業同士・法人間取引とも言われますが、そこでのお客様のとらえ方、考え方といった観点から、お話しをさせていただきます。
世の中、市場・お客様がどんどん変化していることはB2BB2Cビジネスも同じで、コロナの影響はどちらも大きいのですが、とりわけ相手先を直接訪問するという法人営業ができないという点で大変のようです。テレワークやリモートでの会議、商談というスタイルがいずれは当たり前になるということは想像できていたかと思いますが、コロナで急に来たという感じでしょうか?密を避けるということの他、働き方改革の影響で残業制限や有給休暇の取得などへの対応、
業種・業態にもよりますが、ワーケーションといった働き方にも注目が集まっています。
その結果として、B2Bビジネスでの仕事のやり方は様変わりしつつあるとも言えます。営業用カバンに紙の資料を大量に入れての営業ではなく、パソコンやタブレット1台を抱えてお客様とやり取りをすることになります。紙媒体に比べて、入っている情報やデータが半端なく大きいですし、今まで以上に、スピーディな交渉と迅速な意思決定が求められるようになると思われます。
B2Bビジネスの場合、B2Cと比べて、提供する商品やサービスに求められる価値は明確です。よく出てくるのが、QCD(キューシーディ)の3つすなわち品質・コスト・納期です。そして今日、高品質、低コスト、短納期は当たり前となっています。それだけ、相手先企業からの要求・期待が高度化、専門化、多様化していると言えます。
法人のお客様の場合の一般的な特徴として、まず取引の最終的な意思決定者・キーパーソンは誰かということを見極めることが必要です。法人という組織が相手ですから、そこには様々な関係者がおり、取引にあたって、どこに関心があるかには違いがあります。また、担当者の個人の感性などでは買ってくれません。まあ、個人的な好き嫌いは人間ですからあるかもしれませんが。基本的には経済合理性に基づいて、買う・買わないを決めます。また、最初の取引額は小さいですが、取引を継続することで信用を積み重ねて、徐々に大きくなっていくということが普通です。
B2Cビジネスの場合でも同じことですが、具体的には商取引は商品やサービスを市場で代金と交換することですが、その本質は「相手の抱えている問題や課題を解決する」ことにあります。それが、相手の満足と継続的な取引関係の維持につながるということです。
B2Bビジネスでは、自社・自店が提供する商品やサービスが相手先企業の抱える問題や課題のどの部分の解決に役立つのかに焦点を合わせる必要があります。そのためには、相手企業の事情や置かれている状況、とりわけ仕事の流れ・業務プロセスに関心を寄せる必要があります。
その際、相手先企業内の各部署で起きていること、どんな問題や課題を抱えているのか?それをどのように解決しようとしているのか?解決を妨げている要因は何か?自社が提供する商品やサービスはその解決に貢献できるものなのかどうか?今のままではできないとすれば、どうすればできるのか?すべてはできないとしても、自社の経営資源でどこまでならできるものなのか?他社の知見を使えば可能なのかどうか?など、相手先企業と一緒になって考え、解決に協力する姿勢が必要です。
次回は、ライバルとの競争にいかにして勝つのかの考え方について、触れたいと思います。

2022年2月26日放送分
「ドメインとは『競争優位の顧客・価値・実現』
 ここまでドメイン・事業領域についてお話をさせていただいてきました。
このドメインを、一言で言い表すと、「競争優位の顧客・価値・実現」ということができます。
「顧客・価値・実現」を別の言葉で言うならば、「誰に、何を、どのように」となります。
要は、自社・自分のお店にとってのお客様は誰で、そのお客様に対してどのような商品やサービスを提供することで、そのお客様の期待や要求、一般的にはニーズと言いますが、それに応えていこうとしているのかが価値です。そして、その価値を提供・実現していくために、どのような仕事のやり方、業務の進め方をしているのかがカギになる、ということです。
競争優位性という観点からは、競争相手との関係で、お客様が自社・自分のお店、商品やサービスを選んでいただけるような独自性やオリジナリティがあるのかどうか、といった点も検討することが必要ということで、「競争優位の、顧客価値実現」と整理しています。お客様の観点からすれば、他社・競合店との明確な違いが判るということが重要です。
よく、経営戦略とか、経営計画とかの必要性が言われ、事業で必要な資金調達や補助金申請の際には事業計画書の提出が求められます。計画の中身が経営の改善あるいは革新、新規事業への参入のいずれであろうと、その計画の中心には「ドメイン・事業領域の明確化」があります。
より端的に言えば、そのやり方で、お客様は獲得できますか?戦いに本当に勝てますか?といったことを、ドメインというスキーム・枠組みで整理してみましょうということです。
競争優位性、ということでは、お客様に違いを認識していただけるような差別化という観点から、大きくは3つの考え方、やり方があると言われております。
一つ目は商品・サービスそのものの優越性です。類似製品が世の中にない、あっても極めてまれである、特許などの知的財産で守られているといったものですが、作るのは大変です。
二つ目は仕事のやり方・業務の卓越性ということで、たとえばトヨタの生産方式など、他社ではなかなか真似のできない仕組みを作り上げることで、業務の効率性・生産性を高めて差別化するというものです。この成功事例は、モノづくりの世界だけでなく、小売・卸売りやサービス業分野にもあります。ただ、普段からの業務改善の蓄積がものをいう世界です。
三つ目はお客様との親密な関係性の構築ということです。一旦お買い上げいただいたお客様を逃がさないこと、固定客・ファンになっていただき、長くお付き合いただけるような関係性を作り上げること、個人のお客様の場合なら、その生涯にわたって、さらにはその家族をも巻き込んでの親しい関係を創っていこうということです。
ある分野の商品を購入される際に、お客様がいつも同じメーカー、同じ店、同じ銘柄に愛着を持ち、その商品しか買わない・使わないという消費者行動のことをブランド志向とか、ブランドロイヤルティとか言います。
B2Cビジネス・法人取引の場合であっても、取引の相手に対する本当の意味での信頼関係があれば、たとえ窓口の担当者・責任者が変わっても取引は継続するものと思われます。信用されるには日ごろの蓄積が必要ですが、不祥事などがあれば一夜にして崩れると言われますが、信頼には、約束やルールを守るといった誠実さ以外に、相手を納得させる・有無を言わせないだけの独自能力の切磋琢磨・磨き上げが求められます。

 

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