支援のコツ FMとやま 2022年2月号

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 2022年2月号

テーマ「生産現場の改善」

2022年1月8日放送分

 

 

「問題点、改善点を顕在化させる方法
はじめに ・多くの企業が抱えている問題として
日々行っている生産活動では、さまざまな問題が発生します。設備が停止した、不良品が発生した、などの場合、誰もが問題として認識して対策を実行するに違いありません。実は、問題はこのようにわかりやすいものだけではありません。日々行っている作業の中にも問題だと気付かず、何年も続けているものが数多くあります。 みなさんの工場でもつぎのようなことが発生しているのではないでしょうか?
・部材置き場まで日に何回も往復している。
・製品の次工程への運搬距離が長い。
・段取り替えに時間がかかる。
・製造ラインへの問い合わせが多い。
・毎朝の始業点検に時間がかかる。
これらは日常繰り返されている当たり前の作業として、何ら問題意識を持たずに続けていることが多いのです。生産活動にはさまざまな問題が内在化しています。問題を顕在化させる力が不足していると、結果として生産性の低下、原価の向上を招いてしまいます。作業者一人一人が問題を顕在化できる力を持つことによって、より多くの改善ができるようになり、企業体質の強化を実現できるようになるといえます。
作業の付加価値、非付加価値、ムダを見る目を養うについては問題点を顕在化させる方法のひとつは、作業の「価値」を考えることです。私たちが日々行っている作業は、「付加価値」、「非付加価値」、「ムダ」に分類できます。
「付加価値」作業は文字通り、その作業がお客様にとって価値のあるものであり、かつ対価を支払っていただけるものです。製造ラインでは切削、研削、組立作業などがそれに該当します。
「非付加価値」作業は、製造作業で必要な作業ですが、できれば圧縮したいという改善対象の作業です。運搬や段取り替、設備点検、清掃などの作業は、いくらその時間を多くしても対価には結びつきません。検査作業を付加価値作業と認識する人が少なくありませんが、これも「非付加価値」作業としてとらえていきます。
「ムダ」は製造不良、設備不良、部品不良などによる発生時間、発生コスト、また製造ラインでの手空き時間などです。これは当然、ゼロを目指すべきものです。
企業の改善活動を支援する場合、各作業者に一日の作業内容をできるだけ細かく、さらに作業に要した時間を作業内容ごとに記入してもらいます。そして、記入した各作業について、作業者自身に「付加価値」、「非付加価値」、「ムダ」に分類してもらいます。
実際に行ってみるとすべての作業を「付加価値」作業として記す人がいます。これは、作業者が自分の作業を製造のために欠かせないものとして考えているからです。「付加価値」作業と認識している場合、改善すべき作業としての動機付けが生まれません。ところが、その作業が「非付加価値」や「ムダ」であることを認識すると、改善対象の作業との認識が働きます。付加価値分類が正しく行えると、生産現場には改善すべき作業があふれていると実感できます。全体の作業時間に対する付加価値作業時間の比率を算出してみてください。その比率がいかに低いかを実感できるでしょう。この付加価値作業比率を高めることが生産性向上、製造原価低減につながります。

2022年1月15日放送分

 

 

「改善提案制度をうまく運用する方法」
なぜ改善提案制度が活性化しないのか…についてですが、皆様の工場では改善提案制度がうまく運用されているでしょうか。改善提案を採用している企業には、提案制度が活性化されているところや、提案がなかなか出ずに期末になると件数のノルマが課せられているところがあったりします。なぜ改善提案が出てこないのでしょうか。まさか、現場作業者のスキルレベルが低いからと考えていないでしょうか。いえいえ、製造現場の担当者の多くは、何が問題かを把握し、さらにどうしたらいいかの対策まで考えています。原因は、「積極的な提案を妨げる、さまざまな障壁を盛り込んだ提案制度」と考えています。改善提案で次のことが起こっていませんか。
・書く時間がない
・これから改善すべき点を提案する制度になっていない
・対策案や実施効果まで書くことを求められている
・回答が返ってこない
・回答が返っても、回答内容に誠意が見られない
これだと提案を出そうとする意欲が削がれてしまいます。クレームを言おうにも、回答担当者が上司だったり他部門だったりして、断念してしまうのではないでしょうか。現場は改善の宝庫と言われ担当者のやる気を育て、多くの提案を引き出すために何をすればよいのでしょうか。
改善提案活動の取り組みにあたって考えたいこととして、企業内の活動には「基本理念」の共有化が必要だと考えます。改善提案の場合、必ず回答する側の言い分が出てきます。「忙しい」「回答が面倒」など。これを放置するわけにはいきません。必要なのは活動に対する基本理念です。例えば、「忙しい中貴重な提案を出してくれた提案者に敬意を表し、対応する」といった具合です。この基本理念が共有化できたとすると、①できるだけ早く回答する、②誠意をもって回答する、と社員全員の行動理念へとつながっていくはずです。
改善提案活動を活性化させる手法として、改善提案活動をどう活性化させるか具体的に考えてみましょう。
{何を提案として引き出したいのか}従来の提案用紙のイメージの場合、ただでさえ現場作業に注力している担当者にとって、その記載負担は大きくなります。ならば現場で気づいた内容とその理由を記述してもらうにとどめ、できるだけ多くの提案を引き出すことを考えてみてはどうでしょうか。
{回答納期のルール化}は例えば提案日を含め稼働日4日以内に回答するというルールを決めることが大事。
{徹底した見える化}は多くの提案活動は、提案者と回答担当者間で情報のやりとりがあります。この閉じた空間でのやりとりがルール破りを誘発するのです。ここで威力を発揮するのが「見える化」なのです。通路の壁面に掲示するだけでも十分です。見える化は提案内容の質を劇的に変える効果もあります。
また、見える化は従業員がどういう提案を出し、どのように対応しているかを経営者に知ってもらうことも狙いとすべきです。ここで「いい提案」に気づけば、経営者自らメールで提案者に「良い提案をありがとう」と伝えることもできるのです。もし、皆様の会社で改善提案制度がうまくいっていないとすれば、作業者の資質ではなく、「提案を活性化するしくみになっていない」という視点で考えてみましょう。

2022年1月22日放送分

 

「『改善のステップ』どう改善をすすめるか…」
今回は、問題点や改善ポイントに対して、どのように改善に取り組んでいくかを考えたいと思います。
改善を推進していく際の全体のシナリオは次の通りです。
⑴体制づくり
誰をリーダーとするか、誰がメンバーとして参画するか、体制づくりを行います。「歩留り改善」のように多くの部門が関係する場合は、必ず関係部門を含めた体制づくりを行なうことが重要です。
⑵実態の把握
改善を進める際、まずは現在のFact(事実)のデータをしっかりと把握するところから始めます。データ収集は手作業で行う場合が少なくありませんが、作業者に負担がかかるため、この段階で頓挫してしまうこともあります。これを防止するため、収集担当者にそのデータ収集の目的、どう活用されるかをしっかりと説明し、理解してもらうとともに、逐次、収集作業が円滑にいっているかを管理することが大事です
⑶問題を生み出している背景の考察
・ここでは、品質七つ道具の一つである「特性要因図」を作成することにしましょう。関係者が集まり、ブレンストーミング形式で進めていきます。特性要因図の作成は、関係者が問題に対して日頃抱いている問題点を顕在化するのが狙いですが、関係者全員の参加意識を醸成する効果もあります。
⑷今回、特に取り組むべき重要課題の選定
作成した特性要因図の中から重要課題を2つほど選択します。あげられた要因の中には、他部門への依頼が必要なものもあるかもしれません。まずは自部門で取り組むべきものを選択しましょう。
⑸選定した重要課題の掘り下げ
このステップでは、選定した重要課題が生み出されている要因をさらに深堀していきます。その重要課題を「特性」としてさらに特性要因図で要因をあぶり出す方法や停止要因や停止時間を収集してパレート図にて分析する方法など、さまざまな手法があります。
⑹あるべき姿(目標)の設定
問題点の本質が見極められたら、あるべき姿に向けた目標を設定します。目標値を決めるにあたっては、具体的な数値で表すことが大切です。・何を ・どれだけ ・いつまでに このとき大切なのは、達成できる可能性を持った目標を立てることです。
⑺対策案の検討、スケジュールの策定、対策案の実施
対策には「原因をつぶす対策」と「原因はつぶせないが原因の影響を受けないようにする対策」があります。後者の対策は、原因が環境など自分で変えられないときや、対策するとコストが高くなったり、新たな問題を起こしたりするときに用います。
⑻データ分析、効果確認是正処置の実施
改善の実施状況を適時把握します。把握するためのデータは、必ず対策実施前、目標値に対する現在の状況、で比較して示します。
⑼対策の効果を確認
効果確認は、最初に決めた「目標」を基準にして行うのが重要です。ここでは、対策前後の推移グラフや管理図で確認したり、パレート図やヒストグラムで比較したりします。
⑽良い対策を標準化する
最後のステップは、良い対策を標準化することです。何もしないといつかまた元に戻ってしまいます。これを防ぐために対策を「標準化」する必要があります。このことを「歯止め」といい、この「歯止め」によって効果を維持することが大切です。

2022年1月29日放送分
「改善のポイント
ここまでくると、改善活動も軌道にのりそうです。しかし、なかなかそうたやすくいくものではありません。いろんなところで推進を阻む落とし穴が待ち構えています。
では、どのような阻害要因が考えられるでしょうか。
・改善を進めようとするが人がついてこない。
・担当者が改善に対して後ろ向きである。
・自分自身から積極的に関わらず、指示されたことだけ淡々と進める。
・仕事が忙しいなどの理由をつけて他人任せにする人が出てくる。
・部門を横断して解決すべき問題であるが、メンバーを揃えられない。
これらの落とし穴を回避しながら、改善を円滑に推進するために「人」にどう向き合うかを考えたいと思います。
改善活動を進めるために望まれる体制として、部門間にわたる多くの問題への対応を円滑に進めるための体制とそれぞれの役割を明確にすることが重要です。
{経営・管理者}は会社方針や活動方針を明確にして、改善活動に対する強い関心を持つこと。
一部の部門だけではなく全員参加をめざした指導・支援を行うこと。・つかず離れずの距離感を保ち性急な結果を求めないこと。
{上司}は改善チームとコミュニケーションを図りながら活動を見守ること。
・改善チームに適切な支援
・助言を与えること。
・ほめる、しかる、見守る、といった姿勢に徹すること。
{推進事務局}はそれぞれの改善チームの活動を支え、黒子役に徹すること。
推進体制構築上のポイントとして
・経営者は改善チームの活動に常に関心を示し、改善に本気である姿勢をみせる。
・改善チームの自主性に任せつつ、改善活動は人材育成の場との認識のもと、適切な支援を行う。
・改善チームのリーダーは改善チームのレベルを把握した上で推進方法を検討する。
改善活動の目的、ねらいの共有化として、改善の目的は生産性の向上、品質向上、作業の属人化の排除、不安定な作業の回避など、さまざまなものがあります。この改善活動の目的は「何のために行うのか」をしっかりとメンバーが理解する必要があります。
生産現場の改善が活性化し、最前線の人が働きがいをもてる職場にするためには、どうすればよいのかを考えることが重要であり、生産現場改善の基本は「時々刻々と変化していく状況を的確に、かつ、タイムリーに把握し、正常・異常をひとめで見えるようにして、異常があれば、早急に対策を打つ」ことです。それには、現場にある物や管理・改善状況を見えるようにして正常なのかを分かるようにする5S、見える化(目で見る管理)の考え方を切り離すことはできません。しかしながら効果的に実践している企業は多くないと言われています。「やらされ感」、「義務感」で取り組んでいる改善活動ではメンバーのやる気が醸成されるはずがありません。改善活動の本質は、関係者がワイワイと議論しながら対策案や推進上の壁の乗り越え方などについて知恵を出し合い、達成感を味わいながら進められるものです。以上、改善活動を円滑に進めるためのポイントを説明しました。

 

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