支援のコツ FMとやま 2021年12月号

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 2021年12月号

テーマ「R5年10月から導入されるインボイス制度とは」

2021年11月13日放送分

 

 

「インボイス始まる。フリーランスのあなたはどうする?
 R3年10月1日から、インボイス事業者の登録が始まりました。いよいよ制度開始まで二年を切ったということで、にわかに「インボイス」という一般には聞きなれない言葉が税務署や事業者の間で飛び交うようになりました。事業をなさっている法人・個人の方は規模に関わらず、少しお耳をお貸しください。
インボイスは、英語の請求書のことですが、ここで使われるインボイスは単なる請求書のことではなく、特定の内容をもった請求書のことを指しています。この特定の「インボイス」というものを集めないと事業者の方は消費税のご負担が増えるというインパクトがあります。逆に言うと、「インボイス」を集めると消費税の納税が減る。仕入先や外注先に対して、仕事を頼んだら、請求書が来るわけですが、それに対してお金を払ったら、「インボイス」を下さいね、ということになるわけです。そこで問題が発生するわけですね。あなたがもしフリーランスの方で、「インボイス」を発行することができない方だとしたら、どうしましょう。仕事を頼まれる際に、「お宅はインボイス事業者?」と聞かれたときに、「いや、うちは小規模なので、インボイス登録していないのです」と答えると、「そうか。じゃあ、他に頼むわ」と言われてしまうことがありうるということになります。
「インボイス」を発行するには、消費税の課税事業者であることが資格となっています。言い換えますと、消費税を納税する事業者だけが「インボイス」を発行できるのです。今まで免税でやってこられた方は、改めて二つの選択肢を迫られることになりますね。一つは、今まで通り、消費税を納めない事業者であり続ける。この場合には、腕を磨くなど、「インボイス」は発行しないけれども選ばれる事業者として事業を継続していくことになります。もう一つは、あえて課税事業者を選択し、インボイス事業者に登録するという選択肢です。この場合には、消費税の納税という負担がのしかかります。いずれの選択肢も一長一短、自分の考え方で決めていただくしかありません。メリットとデメリットをよく考えて、自分に合った方法を選択してください。
 実際に、インボイス制度がスタートするのは令和5年の10月1日からです。そして、同日からインボイスを発行できるようにするためには、令和5年の3月31日までに申請を行う必要があります。期間の途中から課税事業者になると、免税期間と課税期間の両方があって面倒だという方は、一カ月前に手続きをすれば翌年からインボイス事業者に登録することができる制度になっています。
 まだ少しお時間がありますので、自分のライフスタイルやご家族のこと、これからの事業の展開などを考えて、どのように社会の変化に対応していくかを考えましょう。消費税の課税事業者になるということは、今まで正式には請求することができなかった消費税を請求し、それを納税するということになります。税自体に損得はないのですが、お金の流れが激しくなるという点は否めません。敢えて選ばないという選択も十分ありうると思います。しつこいようですが、よく考えて行動してください。何かお困りごとがあればよろず支援拠点に気軽にご相談ください。

2021年11月20日放送分

 

 

「インボイスの実務上の流れ」
 前回は、インボイス制度が始まると、どんなことが起きるのかを描いてみました。今回は、その「インボイス」とは、いったいどういうものなのかをご説明いたします。
「インボイス」は、正式には適格請求書という名称となっています。請求書という文言が含まれてはいますが、相手方に代金や役務の対価を請求するいわゆる「請求書」という趣旨は薄く、どちらかというと取引内容の証明書というのが本来の趣旨です。したがって、文言は、領収証、納品書、レシートなどと記載されていても構わないし、メールやPDFなどの電磁的記録だろうと、手書きだろうと、その様式も問われないこととされています。さらにはお金をもらった人ではなく、支払った側が自分で作ったものでも要件を満たせば構わないこととされています。通常は、普通の請求書を発行して入金を確認してから領収証としてインボイスを発行するのが本来のあり方でしょう。
大切なのは、記載すべき内容の方です。取引の事実を証明する書類として、今まで使用されてきたものは、商品の提供を証明する納品書、役務の提供を証明する作業報告書、代金の領収を証明する領収証などですが、このような書類には①取引年月日、②取引内容(金額、税率、税額を含む)、③発行者、④相手方が記載されています。これらが「インボイス」になるためには、さらにお金をもらう方のインボイス番号が記載されることが必要となります。コンビニやスーパー、タクシー、飲食店など不特定多数の方をお客様とする場合には、④相手方を記載しない簡易なものも認められています。インボイス番号は、インターネット上で簡単に検索することもできるようになる予定です。そして、このインボイス番号を取るためには、再三お話に出てきたインボイス事業者の登録が必要になるということです。
 わかりやすく言うならば、今までの様式の請求書や領収証等に発行者のインボイス番号が記載されたものが「インボイス」ということになるのです。ちなみに、消費税は資産の譲渡等がないと発生しませんので、納品や役務提供が未だない状態で作成される契約書はインボイス番号を記載してもそのままでインボイスになることはないと思われます。あくまで実際に納品したとかサービスを提供したとかがあって初めて消費税が発生するのです。インボイスは、過去のある時点の消費税の発生を証明する書類であるということを覚えておきましょう。
 流れをもう一度整理してみましょう。仕事の受発注があり、契約が交わされ、納品があり、請求書が発行され、支払がなされて領収証が発行されます。消費税の対象となるのは納品の段階です。領収証の発行タイミングでインボイスを発行するのですが、インボイスには領収証を兼ねて構いません。その場合の記載事項としては、今まで通りの領収証ではなく、発行する事業者のインボイス番号を記載する必要があるということです。何かお困りごとがあればよろず支援拠点に気軽にご相談ください。

2021年11月27日放送分

 

「インボイスがないとどうなるの?」
 さて、うるさく言ってきた「インボイス」制度ですが、第3回は、このインボイスがそろっていないとどうなるのかを考えてみましょう。
消費税の仕組みについて最初に思い出していただきましょう。
竹下内閣で採用された消費税は、物品税などに変わるものとして、広く浅く商品やサービスの流通自体に課税しようとして生まれたものです。多段階税額控除方式と呼ばれ、事業者の方の納品や役務提供のタイミングでその価格に対して所定税率分多く領収します。その超過した領収金額をプールして、期間まとめて国に納めます。これが消費税の納税といわれるものですが、1年に一回まとめて納めるとかなりの金額になることが想像できると思います。この高額な納税額を減らすことができるのが仕入税額控除という制度なのですが、事業者の方自身が他人に対して商品を購入した代金や役務提供を受けた対価を払ったときに支払った消費税をそのプールから払うことができるという仕組みになっています。もらった消費税から払った消費税を差し引いて残額を納めるということで納税額を減らすことができるのです。現在のところ、適格請求書等保存方式という制度が採用されており、他人に払った原因となる請求書や領収証を保存さえしておけば、その分の支払消費税を余すところなく控除することができています。ところが、インボイス制度が導入された令和5年10月1日以後の日を含む事業年度の確定申告をする際は、その期間に関しては通常の請求書や領収証では足りず、「インボイス」が完備したものだけを控除できるという制度に変わることになります。つまり、保存してある書類がもし「インボイス」ではなく、通常の請求書や領収証であったとしたら、その取引に関しては仕入税額控除ができず、消費税の納税額を減らすものとしては使えないということになってくるわけです。消費税の納税が減らないだけで、経費では認めてもらえますが、ストレートに消費税額分が減らないということは資金繰り的になかなか手痛い出費になることは間違いありません。
第1回目にフリーランスの方などは、インボイス事業者に登録しないことが仕事の多寡につながる可能性がないとは言えません、というお話をしましたが、こういうところで影響してくるわけなのです。まして、輸出業などをしておられる事業者の方は、消費税の納税よりも還付額に影響することになり、関心が高いものと思われます。ただし、古物営業の許可を持っておられる方、リサイクル事業者は、買取の相手方が一般消費者であるなどインボイス事業者ではなくても帳簿に必要事項を記載すれば在庫の仕入税額控除が認められるという国税庁のマニュアルの記載があり、うまく利用するとかなりお得な制度ではないかな、と考えております。
ついでに例外的な制度をいくつか紹介しましょう。
インボイスは、領収証と同じく、要求されれば発行しなければならないものではありますが、農林漁業に従事される方は、農協や漁協、森林組合等に農林水産物を納める際には、インボイスの発行が免除され、農協、漁協、森林組合等の媒介者の作成の精算書を保存することで足りるとされています。
また、公共交通機関の運賃、自販機売り上げも3万円未満のものに限り、インボイスがなくても仕入税額控除ができます。
郵便切手に関しても、今まで通り、貯蔵品在庫を除き、買った分は仕入税額控除とすることができることとされていますし、従業員に対する出張旅費、宿泊費、日当、通勤手当等もインボイスなしに仕入税額控除することができます。
少し細かい例外までお話ししましたが、何かお困りごとがあればよろず支援拠点に気軽にご相談ください。

2021年12月4日放送分
「簡易課税制度の行く末とその他経過措置について
 第3回まで、インボイス制度の概要についてお話ししてまいりました。今回は最終回となりますが、現状存在する制度がインボイス制度によってどのように変容していくのかをお話ししてみましょう。
まず、第一点です。インボイス登録事業者からの購入でなければ原則として仕入税額控除の対象にならないという点を再三申し上げました。ところが、実は経過措置があり、制度開始後6年間はインボイス事業者からではない購入などであっても、一定割合を仕入税額控除できることになっています。最初の三年間は8割、後の三年間は5割を請求書保存と必要事項を帳簿記載する現状の方式のまま仕入税額控除が認められています。大きな制度変更なので、かなりの猶予措置が設けられているということだと思います。
次に、第二点です。簡易課税制度というものが平成元年の消費税導入当初から認められています。簡単に説明すると、本則課税の場合には、前回説明した通り、事業者の方が、受け取った消費税額と支払った消費税額の差額残額を期間まとめて納税するという制度だったわけですが、簡易課税を選択された方に関しては、2年前の年間課税売上高が5000万円以下である場合に限り、受取った消費税額の一定割合を納税すれば、それで多い少ないを問わないということになっています。この一定割合は、業種によって法定されており、卸売業が10%、小売が20%、製造業が30%、飲食店が40%、サービス業が50%、不動産業が60%などとなっています。複数事業を営んでおられる場合は別途ご相談ください。一応は事務の軽減のために設けられた制度ですが、利益率や設備投資などを計画的にコントロールできる場合には、本則と組み合わせることによって事業者の利益となることが知られており、益税などと批判されていました。はっきりと決まったわけではないですが、インボイス制度とは相容れないものですので、いずれは廃止される方向性であろうかと思われます。しかし、現状は制度が生きておりますし、インボイスとしては撥ねられる領収証等が多いとするならば、かえって簡易課税制度を採用することで納税額が少なくなることもないとは言えません。そこで、フリーランスの方々など、今回から泣く泣く課税事業者を選択されるような場合には、令和5年の10月1日から12月31日までの間に業況をみて、年末までに今年から簡易課税をいきなり適用する届出を提出することも検討の余地に入れておく必要があるかもしれません。簡易課税は、一度採用すると止めるには時間がかかります。また、建物建築や機械購入、車両購入などの設備投資をした場合にはその分が引けなくて損をするケースもありうるので、シミュレーションを正確に行うことをお勧めします。何かお困りごとがあればよろず支援拠点に気軽にご相談ください。

 

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