支援のコツ FMとやま 2021年6月号

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 2021年6月号

テーマ「コロナ禍を超える事業計画」

2021年5月29日放送分

 

 

「コロナウイルスだけではない 様々な環境変化について」
昨年のはじめから、新型コロナウイルス感染症が世界中で猛威をふるっています。既に1年半近くが経過しましたが、事業者の皆さんにとっては、売上の減少や資金繰りの悪化など、この間様々な影響が及んでいるものと思います。
今年の中小企業白書には、コロナによる企業活動への影響について、7割の企業が「影響が継続している」と回答しており、「影響があったが収束した」「今後影響が出る可能性がある」を加えると95%の企業に影響が及んでいることがわかります。今回の新型コロナウイルスの感染拡大が、企業経営にいかに大きく影響しているかを感じさせられるものです。
このような感染症のもたらす影響については、例えば、14世紀のヨーロッパでは人口の3分の1が減ってしまったことや、戦争の終結を早めることにつながったことや、流行後の社会の様々な変化をもたらすことにつながったことなどが語られています。
また感染症だけでなく、21世紀に入ってから私たちの国では、毎年のように巨大台風が訪れ、短期的で局地的な大雨が降り、夏は気温が40度近くにもなるという異常気象が当たり前になってきています。さらには、2011年の東日本大震災、2016年の熊本地震、今年の大雪など、記憶に新しい自然災害もしばしば発生しています。
視点を経済に転じると、2008年のリーマンショックに端を発した世界的な金融危機による経済への打撃、長期化しているデフレ、日本銀行のマイナス金利導入など、これまでの常識を覆すようなことが当たり前のようになっています。(参考1)
株式会社経営共創基盤の富山和彦という人が、「常識は10年から15年という短期間で変化する」と言っています。実際そのように昨日の当たり前が今日は非常識になっているようなことが多く起こっています。10年前、スマホを手放せないようなことが想像できたでしょうか。自動運転車が人をはねるということが現実に発生するということを実感をもって予測できたでしょうか。
私たちはコロナウイルスで、今日という日が昨日の延長とは限らないという大きな変化を感じています。しかし、それはコロナウイルスに限らず、私たちの身の回りで日々起きている変化の一つと捉え、そうした変化に対応していく力を身につける必要があるのではないでしょうか。

2021年6月5日放送分

 

 

「私たちの周りで起こっている様々な変化」
前回は、新型コロナウイルス感染症がもたらしている企業活動への影響をはじめ、過去の感染症や自然災害、経済環境の変化などに対して、事業を継続していくために「変化対応力」を身につけていくことが必要であることをお伝えしました。
今回は具体的に、今私たちの周りで起こっている環境変化について見てきたいと思います。
まずは自然災害。短時間の強い雨の降る回数は、1975年は年間200回程度だったものが、2020年には350回近く、実に1.7倍にも増えています。日本の年平均気温差は、1900年代はマイナス0.5度程度だったのが、2000年代に入ってからはずっとプラスになっています。つまり今の日本は、いつどこで急な大雨が降るかも知れず、また以前よりも暑くなってきているということで、作物の生育や動物や昆虫などにも影響が及んでいる可能性があります。(参考1、参考2)
また大きなトレンドとしては、人口減少と高齢化があります。いわゆる生産年齢人口、15歳から64歳までですが、1990年、今から30年前は86百万人でした。これが2030年には、67百万人になります。22%の減少です。もちろん急にそうなるのではなく、既にジリジリと減っているのですが、そこから、直接生産活動に従事できない、医療や介護の方々を除くと、生産活動の担い手はさらに減ると見なければなりません。
さてその減少した人的資源をどうやって確保するか。同一労働同一賃金といったことなどもあり、担い手確保は容易ではありません。となれば、この課題だけとっても、効率化・機械化・IT化は必須ですし、年齢に関係なく働ける人が働ける仕組みの導入も進んできています。
さてこの他にも、国際的なサプライチェーンの不安定化によって、遠くから仕入れて遠くに売るというビジネスモデルのリスクが大きくなってきています。逆にデジタルの世界は国境を軽々と飛び越えられるようになりました。その分セキュリティリスクも大きくなってきています。国の機関や大企業がハッキングにあったといったニュースも耳にすることが増えてきました。2003年に設立されたテスラという自動車メーカーの時価総額が、世界で最も多くの車を販売しているトヨタ自動車を昨年7月に抜いてしまいました。この背景にあるのは、脱化石燃料社会の必要性や、それに向けて意欲的に取り組む経営者の姿勢に多くの人が共感していることが考えられます。また、農業や漁業などの一次産品に対する地元志向、産地志向も強く、食の安全を求める動きが高まっています。組織のあり方や多様な価値観をもった人々との協業も重要になってきています。こうした環境の変化を捉えて、事業者は何を準備する必要があるのか。次回以降お話ししたいと思います。

参考1 http://www.bousai.go.jp/kaigirep/hakusho/r02/zuhyo/zuhyo_t031.html
参考2 http://www.bousai.go.jp/kaigirep/hakusho/r02/zuhyo/zuhyo_t032.html


2021年6月12日放送分

 

「環境変化に対応して生き残っていくために必要なこと」
日々発生する様々な環境変化に対して、企業経営者はいかに対応していくべきでしょうか。変化を自ら作り出していくべきだ、ということがよく言われますが、地方の小さな事業者がそうしたことをするのは容易ではありません。では何をどうするか。
まず、少なくとも世の中の変化を理解すること。
次に、その変化の中で自分たちは仕事をしているという事実を受け入れること。
そして、その変化に対する対応方針を決めること。
これは、必ずしも変化に乗ることをお勧めするものではありません。しかし、多くの場合、例えばミリ単位で加工していた部品メーカーが、同業の多くがミクロン単位での加工ができるようになり、取引先からもそのような製造設備の導入を求められているときに、ウチだけは従来の機械でやっていくということが通用するのであれば良いのですが、それでもし仕事が継続できない、となった場合は死活問題ですので、変化を受け入れざるを得ない、ということになります。逆にミリ単位の加工が別のお客様から求められておれば、その機会に取引先を変えるということもありえますので、変化にどう対応するかを決めるのは経営の重要な意思決定です。
さて環境変化に対して、「理解」「事実の受け入れ」「対応方針の決定」と3つのことを申し上げましたが、その中の「理解」に関してもう少しお話ししたいと思います。
私たちの周りで起きている変化は、既に見えている変化以外に、これから起こる可能性の高い変化があります。企業経営者はこうした近い将来の変化についてもある程度想定し、準備をしておく必要があります。
近い将来の変化の一番確実なものは、前回もお話しした人口動態の変化です。自分が事業を営んでいる市町村の10年後の人口などはネットで調べて頭に入れておかれることをお勧めします。このほかに例えば、博報堂の生活総研が「未来年表」というサイトを作っています。(参考1)
ここには100年ぐらいまで先の技術開発予定などが「医療」「宇宙」「環境」「経済」「交通」「社会」「通信」などのカテゴリーに分けて、掲載されています。自社の仕事に関係ありそうな項目を向こう5年から10年程度見てみることや、国土交通省や厚生労働省など国の機関もネットで様々な計画を出していますので、そうしたものも見ておくことをお勧めします。次回は、そうしたことを踏まえて、不透明な未来に対してどのようにして事業計画を作っていくかについてお話ししたいと思います。
参考1 https://seikatsusoken.jp/futuretimeline/

2021年6月19日放送分
「環境変化を踏まえた事業計画の作り方」
今回は、そうした様々な環境変化の中、明日のことはわからないという不透明な未来に対して、どうやって計画を作っていくのか、についてお話ししたいと思います。
既に日本は人口減少時代に入っています。世界的にはまだ人口が増えている国もありますが、日本国内を相手にビジネスを行っている事業者さんにとっては、市場そのものが決して右肩上がりではない中での動き方を考えなければなりません。
消費財を例に取ると、現代の消費者は、品質が良いのは当たり前、価格が納得感のあるものであることも当たり前、それに加えて、その商品やサービスに思い入れをしたいと望んでいます。最近はやりの言葉で言うと「共感」です。お客様が当社の商品やサービスに共感して下さるためには、経営者の思いがとても重要です。世の中のどういう「困った」を解決するために私はこの事業をしているのか。その思いを、製造から流通、情報発信から日頃の従業員の振る舞いに至るまで一貫していることが大事です。
例えばSDGs(エスディジーズ)という国連が掲げる開発目標があります。貧困の撲滅と持続可能性ということを柱とした社会課題への取組です。自社の事業活動が、こういった社会課題につながるかどうか、そのために自社は何をしていくか、といったことを自社の新しい目標として設定します。そしてそれと関連づけて、新しい商品やサービスを考え、そうした考え方、価値観を従業員や取引先とも日頃から会話を通じて伝え、お客様にも発信していくことが大切です。お客様は既存のお客様だけでなく、新しいお客様も意識しましょう。
売上計画については、何が売れていて、何が売上が減っているのか、などを少し細かく区分してみてみて下さい。商品などの区分だけでなく、お客様ごとにも区分してみることをお勧めします。売れ行きの変化をつかむことが大切です。今の市場と異なる市場に売って出る 場合はそこにどのようなリスクがあるかを想定し、対応策を考えることも必要です。市場を変えない場合は、今の商品やサービスの売上が少しずつ減っていくことを想定して、新しい商品やサービスに取り組んでいくことが必要です。いわゆるテストマーケティングです。デジタル、環境対策、地域限定、といった観点を入れながら、なるべく少ない投資で事業を回していけるような計画を立てることが必要です。作った計画は3カ月から半年ごとに振り返り、見直すことも必要です。そうやって収支計画を立て、その結果どれだけのキャッシュフローが得られそうかを考え、少し長めの資金繰り計画も作る。そうして様々な変化に対応していける経営の体力をつけていくことが必要です。
中小企業の経営者の皆さんは、お一人で悩んでおられることも多いと思います。富山県よろず支援拠点では、そうしたお悩みの整理のお手伝いもしますので、是非ご相談下さい。

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