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第10回 世界をリードする環日本海経済交流
展示会出展でビジネスチャンス拡大
間近に迫るNEAR2008 に乞う御期待!
NEAR2008
  
 「コンニチハ。TONIOノミナサン。オヒサシブリデス……」
 たどたどしい日本語で、握手の手を差し伸べてきたのは、中国国際貿易促進委員会・大連市分会で副秘書長を務める王樹勛氏。日中韓産業交流会(6月18~20日、インテックス大阪)の初日、当機構の「NEAR2008inとやま」の紹介ブースを表敬訪問してくれた時のことだ。
 王氏とは一昨年のNEAR2006でも会い、また昨年の暮に行ったNEAR2008出展要請では当機構の訪問を大連市で迎え、市内企業に積極的に紹介してくれた人物。氏が再び続けた(以下通訳)。
 「今年10月に行われるNEARには、大連市からは前回より5社多い、20社が出展することになりました。この産業交流会に参加している企業も行きます。今、大連のIT企業の社長も一緒に来ていますが、富山のIT企業との交流を望んでいます。新世紀産業機構に、橋渡しをお願いしたいのですが……」
 さっそく、県内の某IT企業に打診すると、「とにかく一度会ってみましょう」となり、翌々日、産業交流会会場でビジネスマッチングすることになった。大連の企業は、システム開発のアウトソーシングを受けながら、技術の蓄積を図りたいという希望を持っていた。一方、県内のIT企業は優秀なパートナーを確保したいという狙いがあった。具体的な交渉は今後に持ち越されることとなったものの、相思相愛が見込まれるビジネスマッチングになったようだ。

日中韓産業交流会、NEARブースの様子。写真(右)は、大連市分会の王氏に紹介されたIT企業を、県内IT企業の担当者とともに訪ねた時の様子。


「深層水関連商品を輸入したい」「伏木富山港からコンテナを…」等々

NEARのブースにご来場いただき、名刺をいただいた方にはペットボトルの深層水飲料を進呈(左)。来場者の正面に見える「逆さ地図」には皆さん関心を示された。
 日中韓産業交流会は、経済発展著しい北東アジア地域の製造業、主に電気・電子、一般機械、輸送機器などの部品企業が、新たな供給先を求めることを目的としたビジネスフェア。NEARと同様の趣旨を持っており、今回が3回目だ。出展企業は321社(日本101社、中国114社、韓国106社。機関含む)、来場者は6,000名近い数になった。
 当機構では、「NEAR2008inとやま事務局」の団体名で出展し、NEARのPRとともに、富山県の観光や物産、企業立地などを紹介。ブース来場者には富山の深層水のペットボトル飲料を差上げていたところ、ここでもサプライズな申し出があった。
 「富山の深層水関連の商品を輸入販売することを検討したい」と韓国の企業が打診してきたのだ。韓国でも深層水への関心は高い。すでに一部で取水が始まり、深層水の研究が進む富山県立大学や県内企業への視察や取材も頻繁に行ってきたものの、商品開発となるとまだ途上というのが実情だ。そこで富山の深層水商品を輸入しようというのだ。
 当機構ではただちに、輸出に関心のあるメーカーのサンプル商品(3社分)を提供するとともに、パンフレットやカタログを手渡して、メーカー担当者と商談するよう依頼した。こうした引合いは他にも数件あり、韓国や中国では水への関心が徐々に高まっていることをうかがわせた。
 サプライズな引合いというと、岐阜県のある企業の社長がNEAR紹介ブースに立ち寄られた時のことだ。富山県が作成した「逆さ地図」を見て、「富山と大連はこんなに近いのか」と叫んだのであった。
 同社では今まで、大連向けのコンテナは名古屋港経由で出していた。しかし、東海北陸道の全線開通によって、伏木富山港から出した方が便利なことが判明。ブース来場を縁に、後日、富山県が開催したポートセールスにも参加した同社は、改めて富山−大連間のコンテナ便の利便性に驚き、「地図を逆さに見るだけで、立地環境の認識がこんなに変わるとは思ってもみなかった。北東アジアでのビジネス展開には、富山は便利だ。伏木富山港からコンテナを出すことを真剣に検討したい」と目からウロコのように語っていた。


「将来的には合弁事業に発展させたい」

NEARへの熱い思いを語る青島精研精密金型の徐社長。
  さて「NEAR2008inとやま」の開催(10月29、30日)が迫ってきた。全体的には、前回より20社ほど多い157の企業・団体が出展を予定。7月下旬からは出展予定企業との連絡が活発になってきた。
  一方、機構ではアドバイザーの梶田幸雄氏を出展予定企業に派遣して、NEARに対する意気込みやニーズの調査を実施。例えば青島精研精密金型有限公司(金属金型、精密機械、精密部品、プラスチック成形品などを製造)の総経理(社長)・徐旭さんは「中国国内の展示会より海外での展示会を重視している。NEARは専門性が高いから効率的。今回の出展に合わせて富山と大阪の顧客にも会うが、“NEAR2010”出展のためにも新しいお客様と出会いたい。海外企業との取引実績はあるから、品質や納期には自信がある」と熱弁をふるった。
天津汽車金型で展示されている自動車。同社の金型によりつくられた部品が搭載されている。
  また、天津汽車金型株式有限公司(自動車の車体構造部品の金型、検査器具、装置取付器具などを製造)の事務局副主任・于尚徳さんは、「今まではヨーロッパの展示会に出展してきて、日本へは初出展。中小企業はもちろんのこと、大企業の方々とも接触したい。将来的には、業務提携や合弁事業などに発展させることができれば……」と意気込みを語っていた。訪問したいずれの企業も「部品・材料に的を絞ったNEARは専門性が高いため来場者の意図も明確」と評価しつつも、「より多くの方々の来場をお願いしたい」と要望していた。
 機構では、これらのニーズを受けてNEAR2008PRのためのキャラバン隊を結成。石川県の産業創出支援機構や鉄工機電協会、金沢・白山の商工会議所、新潟県の糸魚川市役所、上越・糸魚川の商工会議所を相次いで訪問し、NEARを紹介するパンフレットのスタンド配架や会員企業への紹介・勧誘を依頼するとともに、ホームページでの掲載などのPR協力を依頼してきた。
 NEAR2008のカウントダウンが始まった。ネット上から出展企業パンフレットや商談の予約等もできるので、下記URLをご覧いただくとともに、当日のご来場を願うところだ。

NEAR2008をPRするために、機構ではキャラバン隊を結成。石川・新潟の自治体や商工会議所、産業支援機関を精力的にまわった。

○問合せ先
[(財)富山県新世紀産業機構 環日本海経済交流センター] 
 TEL 076-432-1321(代)
 当センターURL http://www.near21.jp/
 NEAR2008専用URL http://www.near21.jp/near2008/


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